カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

カテゴリ: 2013年3月スパイスツアー

3月7~8日

 コーチンでディナーをガンガン食べてから乗ったシンガポール行きシルクエア(シンガポール航空の子会社でさすがのサービス)がコーチンを飛び立ったのは、真夜中を回らんとする時刻。

 3時間強のフライトで、たとえ真夜中だろうが、何かおいしいものが出るであろうことは、私は知っていた(?)。ツアー参加者の多くが爆睡する中、タイガービールを飲みつつ、おそらく最後のインド食を大事にいただいた。

イメージ 1
 左にカレー・リーフ入りのミックスベジタブルカレー。これが意外に辛かったのは、コーチンで食べたディナーと同じ。でもおいしかった。

 右はパラク・パニール。パニール(インドのカッテージチーズ)を揚げていないのは本場によくあるやり方。ホウレンソウも味が濃くて美味。

 真ん中はクミン・シード、フライド・オニオンの入ったバスマティ・ライスのプラオ。カレーによく合い美味。

 最後まで食事は当たりだった。満足。

イメージ 2
 これはシンガポールから成田での機内食。成田からさらにLAに行く便で、和食と洋食の選択だったので和食にした。早くもインド食が恋しかった。

 機内食なんてまずくて食べられないなんて方もいるが、私は積極的にエンジョイするタイプ。
 とりわけインド路線はウマいのだ。

《このブログを書いているときのBGM》
DUANE ALLMAN『SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE』(2013)
 CD7枚組で未発表テイクあり。極私的ヘビーローテョン。
 最後の7枚目には24才で没する直前の音源が収録。感慨深い。
http://www.youtube.com/watch?v=b8lj-nQCFR4
 これは珍しい映像。観たことない方も多いのでは? 

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



3月7日

「南インド・ケララ州スパイス農園視察ツアー」、日本に戻る日のディナー紹介続編。

イメージ 1
 パニール・マッカーニー。パニール(インドのカッテージチーズ)をバター・チキンのソースで煮込んだ北インドのベジタリアンに人気のカレー。いかにも南インドのシェフが作る北インド料理らしく、適度にイナタく(泥臭くアーシーという意味の音楽業界用語、念のため)、北よりスパイシーでホット。これはこれで美味。

イメージ 2
 トマトベースのミックス野菜カレー。なぜかこれが激辛。アーンドラ料理みたいで私は好きだが、ちょっとビックリ。

イメージ 3
 オクラのココナッツマサラ。南インドのレストランスタイルのメニューとしてオーソドクスな手法で、似たレシピは拙著『カレーな薬膳』(晶文社刊)などにも掲載してある。オクラはこういう濃厚なソースがよく合うのだ。当然のように美味。

イメージ 4
 今回のツアーで最もよく食べ、そのたび感心したカレーかもしれない「ケララ風エビとマンゴーのカレー」。マンゴーは未熟で酸味のあるものを使用し、その酸味がカレー全体にバツグンのおいしさを与えてくれる。未熟マンゴーが東京でもアメ横や大久保などでときどき入手できるほかは、なかなかゲットしにくいのが難点だが、ぜひ皆さんにも体験していただきたいケララの美味でもある。この最後のディナーのも、おいしかった。

イメージ 5
 ランチのヘナチョコのリベンジにオーダーしたマトンビリヤニ。フライド・オニオンとカレーの風味自体が強い不思議な味つけで(塩辛いとかいうのとはまるで違う)、完食不可能。

イメージ 6
 カレーのお伴として好評だったのが「マラバール・パローター」。ケララ・パローター、あるいはしんぷるにパローターなどとも呼ばれるローカルな薄焼きパン。精白小麦粉を使用し、クロワッサンのように層がある。この層にカレーが絡みつき美味なのだ。日本の南インドレストランにもときどき見られるが、なぜか本場で食べる方が断然ウマいので、複雑な気持ちにもなる。

 この後、アイスクリームもいただき、身支度して、コーチンからシンガポール経由で帰国の途についた。

 参加者の皆さん、満足いただけただろうか。企画者の私は満足だったのだが…。

 さて、今年で4回目となる秋の「インド食い倒れツアー」だが、すでに目的地には狙いをつけている。これまたインド料理ファン、カレー好きには外せない、しかし日本人はあまり行かない場所わ訪れる予定。
 近日お知らせするので、乞うご期待。

《このブログを書いているときのBGM》
DUANE ALLMAN『SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE』(2013)
 CD7枚組で未発表テイクあり。極私的ヘビーローテョンで、早くも今年のベストアルバムか。
 6枚目にはGRATEFUL DEADとの共演ライヴも収録(私はすでにこのライヴのブートを持っているが、やはりこうしてリリースされると感慨深い)。
http://www.youtube.com/watch?v=iR64lF2agbM
 気持ち悪いジャケだが、音は最高。これも入っている。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



3月7日

「南インド・ケララ州スパイス農園視察ツアー」もいよいよフイナーレ。

 炎天下、マーケットを散策した一行。フライトは真夜中なので、空港近くのホテルを短時間ながらキープし、シャワーを浴び、最後の食事をして、帰国に備えることにした。

 何度もいうが、最近ケララはバーライセンスがうるさく、外国人ですらビールを自由に飲める店が少ない。このディナーもアルコールがオーケーという条件も考慮しつつ、ホテルをピックアップした。

 とにかく最後なのでパァーと行こう。適度にローカルでおいしそうなメニューをチョイス。

イメージ 1
 イワシのマサラフライ。イワシの揚げものである。去年訪れたゴアのようにセモリナの衣が使われていた。衣はサクサクと香ばしく、いい具合にスパイシーな味つけ、そしてイワシは新鮮。いきなりビールが進む味わいだった。

イメージ 2
 エビのマサラ炒め。これも現地でフライと呼ばれるが、ディープフライではなく炒めもののSTIR FRY。エビはスパイス風味の衣がつけられ揚げたものを使用。それをタマネギ、ニンニク、香菜、青唐辛子など香味野菜と炒める。プリプリとして味の濃いエビとスパイシーな味つけがよくマッチして、これまたヒット。

イメージ 3
 アーンドラ風魚のマサラ。エビにはトマトが入らなかったが、こちらはトマトやピーマンを使用。赤唐辛子の効いた、いかにもアーンドラな味つけ。

イメージ 4
 ここからカレー。まずはベーシックにムング・ダールのカレー。ホッとするやさしい味わい。

イメージ 5
 ケララ風のチキンカレー。ココナッツを効かせつつ、なかなかホットに仕上げているのがよかった。

 全体的にスパイスがシャープでなかなかいい。この先も期待できそうだ。次回に続く。

《このブログを書いているときのBGM》
DUANE ALLMAN『SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE』(2013)
 CD7枚組で未発表テイクあり。当面の極私的ヘビーローテョン。
 5枚目ではDEREK AND THE DOMINOSも収録。脂の乗り切ったプレイが全開だ。
http://www.youtube.com/watch?v=D32Mlz3HdvU
 これもまた名演。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



3月7日

「南インド・ケララ州スパイス農園視察ツアー」、最終日。

 インドもエコでオーガニックな動きは少しずつだが、浸透してきているらしい。

 コーチンのマーケットで、食品パッケージをリサイクルして作ったエコバッグを発見。

イメージ 1

 ポイ捨て常習のゴミ王国かと思ったら、こんなこともちゃんとやっている。

 昔から「油断しているとスゴい奴が出てくる」国、それがインドの個人的イメージでもある。
 エコの世界でも同じようだ。

《このブログを書いているときのBGM》
DUANE ALLMAN『SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE』(2013)
 CD7枚組で未発表テイクあり。当面の極私的ヘビーローテョン。
 3枚目では、マッスル・ショールズ・スタジオのセッションからオールマンとしてのデビューにまたがるレコーディングを集めている。69年頃だ。
http://www.youtube.com/watch?v=vr2GNs7omnY
 DUANEとエディ・ヒントンらによる匿名プロジェクトの作品。粘っこいイイ音のスライドだ。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



3月7日

 「南インド・ケララ州スパイス農園視察ツアー」によるコーチンのマーケット散策。

 前回ブログとは別のバナナ・チップス屋でその作り方を見学。

「REAL MALABAR CHIPS」という看板がカッコいい。
イメージ 1
 マラバールとは、コーチンなどがあるマラバール海岸地方のこと。

 日本で調べたら、MALABAR CHIPSというのは登録商標のようなものらしい。これがそれなのか不明だ(たぶん別ものだろう)。

イメージ 2
 皮をむいた調理用青バナナはいったん水にさらす。

イメージ 3
 バナナの右、ガスボンベの上に使い込んだスライサーが見える。
 これでシャカシャカと薄く均一にスライスしながら、大鍋のオイルに投入する。

イメージ 4
 大鍋で揚げる(たいてい「バナスパティ」と呼ばれるパーム油脂系油を使う。日本だと「植物性ギー」という名前で売られているようだが、当然本物の「ギー」ではないので要注意)。
 後ろ姿のお兄ちゃんの青いシャツもいいムードだ。

 味見にいただいて一口食べると、カリッとして風味もバツグン。軽く30度オーバーの暑い中、ビールが欲しくなった。

《このブログを書いているときのBGM》
DUANE ALLMAN『SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE』(2013)
 CD7枚組で未発表テイクあり。当分、こればかり聴くだろう。
http://www.youtube.com/watch?v=WRh7nS1qwjg
 1枚目はマッスル・ショールズでの武者修業以前編、天才も最初はブリティッシュビートだった。超初期の未発表曲もイイ。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



↑このページのトップヘ