カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

カテゴリ: インドカレー図鑑

エッグ・キーマ

 挽き肉のカレー、キーマに卵をミックスしたら「エッグ・キーマ」。

 それはそうだが、卵をどういう形態で混ぜるか? 案外これがたくさんあって迷う。

 ゆで卵、丸ごと一つをドボン。同じゆで卵だが、刻んで混ぜれば、さらにキーマともども味がなじむ。
 
 キーマカレーの上に生卵を割り入れ、固まるまでフタをして加熱。ムンバイあたりで見かける、列記とした本場の味。

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 ナスと赤パプリカ入りのキーマに溶き卵を割り入れ、かき混ぜながら加熱。卵がトロトロしたら火を止める。スクランブル・エッグ・キーマとでもいうべきか。

 キーマや野菜の風味、スパイスの香りが卵に浸み込み、そんな卵が全体を包み込んで、さらに美味。

キーマカレーに溶き卵、一度はお試しいただきたい家庭の味だ。

★「エッグ・キーマ」は明日のサザンスパイスレッスンにも登場します。
詳しくはコチラをどうぞ。

レッスン参加希望の方は下の「サザンスパイス」サイトまたはやはり下記『誰も知らないインドカレー』からどうぞ。

《このブログを書いているときのBGM》
クイーン『シャー・ハート・アタック』(1974年)
サードアルバム。私にとってクイーンはここまで。
https://www.youtube.com/watch?v=BUt_7TQCWtU

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http://yummysdish.exblog.jp/ 

10月某日

 地理の教科書メーカーとして名高い『二宮書店』から、高校の地理の先生各位に毎月お届けしている『地理月報』という冊子に「地理的に見たインドカレーのあれこれ」に関する原稿を書いてほしいとのこと。

 できあがった原稿は今月の最新号(何と「今、インドが熱い」というインド特集号だった!)に掲載されたが、いろいろなところから閲覧希望があったとのことで、急遽パソコンからPDFファイルで読めるようになったとのこと。何とも、太っ腹な企画である。

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 これが表紙。パンジャーブのロードサイドドライブイン型食堂の厨房。この写真も私が撮った。

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 本文はこんな感じ。計6ページで、なかなかの読み応えだと思う。

 PDFのダウンロードはここから可能

 地理や歴史とインド料理は
 
《このブログを書いているときのBGM》
THE SMITHS『THE QUEEN IS DEAD』(1986)
 ザ・スミスをインドで聴く。なかなかよい。
https://www.youtube.com/watch?v=tpbQSp82__0

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9月13日

 明日の夜、西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」では「チキン・ド・ピヤーザ」(タマネギたっぷりの北インド風チキンカレー)をメインにしたレッスンを行う。
★クッキングスタジオ「サザンスパイス」9月のスケジュール
http://www5e.biglobe.ne.jp/~masala/southern%20spice%20cooking%20class%20sep%202016.html

 前にも書いたが、このカレー、日本のみならず本場インドでも、年々名店のメニューからその名前がなくなる傾向が強いらしい。私のパソコンにある膨大な「インド料理ライブラリー」にも、チキンのみならず「ド・ピヤーザ」関連の写真は、その数がたいへん限られている。

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 去年の夏、「サザンスパイス」でレッスンした「チキン・ド・ピヤーザ」。ヨーグルトベースだ。

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 左が「マトン・ド・ピヤーザ」。右は「バナナ入りチキンカレー」。南インド、ケララのレストランにて。

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 代々木本店のほか、大崎や外苑前などの店も人気の「アヒリヤ」。大崎店のオープニングの際、いただいた「ポーク・ド・ピヤーザ」。私と違い、トマトベースだ(日本で「ド・ピヤーザ」といえば、トマトベースのグレービーが圧倒的)。

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 南インド、チェンナイの一流ホテルにあるレストランの「ビンディ・ド・ピヤーザ」。オクラのタマネギ炒めだ。

 いずれにせよ、今や希少な「チキン・ド・ピヤーザ」。ぜひこの機会にマスターすること、おすすめする。

《このブログを書いているときのBGM》
NEIL YOUNG『HARVEST』(1972)
 超名盤。
https://www.youtube.com/watch?v=Eh44QPT1mPE

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3月某日

 前回、「ビリヤニとプラオの違いは何か?」という難題に、私なりの見解を述べた。

 で、論より証拠、インドで展開される「プラオ」の世界のごく一部を写真で紹介しよう。

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 パンジャーブ州アムリットサルを訪れた「インドツアー2013」にて。野菜のプラオ。

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 ダンチュウdancyu誌の取材で訪れたデリーの老舗「モティ・マハール」のプラオ。フライパンでご飯と具材を炒めてつくっていた。

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 南インド、チェンナイの名店「アンナラクシュミ」にて。左に「カレー・リーフ・ライス」(これはプラオではなく、南インド料理ならではの混ぜご飯)、右が「カシューナッツのプラオ」。バスマティ・ライスと具を混ぜてつくったと思われる。

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 チェンナイの5つ星ホテルのランチブッフェ、「ベジタブル・プラオ」はこんな感じ。

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 南インド、ポンディチェリにて「シーフード・プラオ」。混ぜるタイプ。

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 ゴアにて。左は白いご飯。右にゴア風ベジタブル・プラオ。炊き込みタイプ。

 こうして見ると、野菜やナッツ類の軽い具材を使ったものが多く(逆にいえば、マトンやチキンの場合、ビリヤニにするのが多いということだ)、調理の仕方も、正攻法の「炊き込み型」のほか、「混ぜ込み」型がレストランなどで幅を利かせているのがわかる。

「ビリヤニ」もいいが、よりシンプルでカジュアルな「プラオ」の世界も、多様性の国インドの食ならではの多彩な魅力にあふれている。ぜひ本場で体験していただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》
CHRIS SPEDDING『GUITAR GRAFFITI』(1979)
 前作『HURT』に続くニューウェイヴな名盤。
https://www.youtube.com/watch?v=Wm8NuZ52LHs
 アナログA面全曲どうぞ。

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11月30日

 クッキングスタジオ「サザンスパイス」のレッスンで「ビシ・ベラ・バトBISI BELE BATH」を初めてご紹介。4人分のレシピの3倍で、12人分を大鍋で仕込んだ。

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 できあがりはこういう感じ。南インドを代表するベジタリアンのカレー「サンバル」を小鍋でご飯と合わせてサッと煮込んだ「サンバル・ライス」のカルナータカ州スタイルだが、レシピの手順、味わいともかなり異なる。

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 こちらはふつうの「サンバル・ライス」。「ビシ・ベラ・バト」とは別ものである。

「ビシ・ベラ・バトBISI BELE BATH」と「サンバル・ライス」の違いをわかりやすくまとめてみよう。
・「ビシ・ベラ・バト」はトゥール・ダール、生の米、野菜、スパイス類を合わせ、よく煮込んで、完成に持ち込む。リゾット的なレシピになる。
・「サンバル・ライス」はサンバルと、すでに炊いたご飯を小鍋でサッと煮合わせたもの。おじやや雑炊感覚の手順となる。
・「ビシ・ベラ・バト」では、サンバルには使わないクローブ、シナモン・スティック、カルダモン、メースなどのスパイスが活躍する。
・したがって「ビシ・ベラ・バト」では「サンバルなのに、クローブ、シナモン・スティック、カルダモンの香りがする」という、ある種ガラム・マサラ的な風味が大きな特徴となる。
・「ビシ・ベラ・バト」はバンガロールなどカルナータカ州が起源。「サンバル・ライス」はタミルナドゥ州がはじまり。

 「サンバル・ライス」が、サンバルさえできていれば5分ぐらいで調理できるのに対して、野菜を刻み、トゥール・ダールを下煮するなどの準備を含めれば1時間以上必要な「ビシ・ベラ・バト」は手間のかかるメニューといえよう。

「ビシ・ベラ・バトBISI BELE BATH」をメニューに掲げる南インドレストランは東京にも少ない。

 そんな中、私のおすすめはまず、東京駅前の「ダクシン」。
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銀座の「アーンドラ・ダイニング」でも食べられる。
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 海外なら、例えばチェンナイのタージ・コロマンデル・ホテルにある「サザンスパイス」はおすすめ。
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 ちょっと珍しい例として、シンガポール航空インド路線の機内食で「ビシ・ベラ・バト」を食べたことも。おいしかったな。
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 皆さんも機会があればぜひ。南インド料理ファンならハマること、請け合いだ。

《このブログを書いているときのBGM
FUNKADELIC『ONE NATION UNDER A GROOVE』(1978)
 パンクな世の中にリリースされた過激なアルバム。
https://www.youtube.com/watch?v=R2nqZCSnN1U
 タイトル、サウンドとも最高!  

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