カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

カテゴリ: 本場インドの味わい

 7月23日(土)のサザンスパイスレッスンは、「バター・チキン」等食べ比べの好評にお応えし、本場インドでも珍しいと思われるポークカレーの食べ比べをテーマとする。

 例えば、近年日本ですっかりファンの増えた「ポーク・ビンダルー」、インドでは食べたことがないとか、そもそも名前も知らないという人が案外多い。

 なぜかといえば、豚肉のカレーだから。イスラーム、ヒンドゥー、両方から忌避されるポークは、私たちが考える以上にインドでマイナーなのだ。それだけにポークカレーの食べ比べは貴重な機会といえる。

 今回は、以下のような豚肉カレーをレッスンする予定。
1.ポーク・ビンダルー 
 ご存じ、ゴアが誇る豚肉カレーの金字塔。私のレシピ、自信ありだ。
2.クールグ・パンディ・マサーラー
  南インド、カルナータカ州クールグ地方の先住民族に伝わる珍しいポーク・カレー。
3.ポーク・バファット
  やはり南インド、カルナータカ州のマンガロール近辺で食べられるスパイシーなポーク・カレー。
4.ケララ・ペッパー・ポーク・マサーラー
  キリスト教徒の多いケララも、豚肉料理のおいしさで定評がある。これはビーフでもおいしい、濃厚スパイス煮込み。
 
 ゴアを中心に、まだまだ美味なレシビを紹介可能だが、まずは今回のメニューをマスターしていただきたい。

 参加申し込み等、こちらまで。よろしくお願いいたします。

melissa martins 140919 pork vindaloo

 ゴア在住の有名料理家Melissa Martins先生のポーク・ビンダルー。スパイシーなおいしさにひき込まれた。

《このブログを書いているときのBGM》
BEDLAM『BEDLAM』(1973年)
故コージー・パウエルがごく短期間やっていたヘビーブルースロックバンドの唯一のスタジオアルバム。

★「サザンスパイス」新公式サイトはコチラ(料理教室の予約もこのサイトからどうぞ)

★YouTube「スパイスチャンネル」も要チェック!

★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ

 

 最近もたまに「料理教室はやらないのですか」と真顔で聞かれることがある。
「ウーム、プロモーション不足だな」
 反省しつつ、週5回程度、都内西荻窪「サザンスパイス」で料理教室をやっている旨、話したりする。

 7月も半ば、カレーの人気が全国津々浦々で大爆発する時季でもある。こちらも乗り遅れないよう、今月これからのレッスンでのおすすめについて、少しばかりお話ししたい。

15日13時~
27日19時~
「北インドのチキン・マサーラー」ほか
 インドはじめ南アジア各国でポピュラーな、あるいは、これはぜひ覚えていただきたいと、私が考える「チキン・カレー」系レシピをメインにした6か月間シリーズの第5回目。  
 マサーラーというのは、この場合、カレーより濃厚でスパイスたっぷりの煮込みを指す。チキン・カレーに比べ、はるかにハレの日的ゴージャスさがまさり、まさに「ごちそうカレー」という感じ。
 日本では異常なまでに人気薄に思えるが、本場では花形。ぜひ、この機会にマスターしていただきたい。
image oggi chicken masala 110411
 チキン・マサーラーの一例。トマトベースのグレービーをいかにうまく作るかがポイント。

 19日19時~
 22日13時~
「チキン・コフタ・マサーラー」をメインにしたメニュー
 一度レッスンで体験すると、ほぼ必ず、自宅でもトライする人たち続出の人気カレー。コフタは、日本ではほぼ鶏肉団子オンリーだが、本場ではマトンがふつう。
 鶏肉団子には、自家製ガラム・マサーラーなどのほか、刻んだトマトや香菜なども入れる。これらすべてがいい味を出してくれる。

ss chickenkofta masala 101002
 チキン・コフタ・マサーラーの一例。

 ほかにもおすすめはあるが、次回にまた。

★レッスン申し込みはここから。


《このブログを書いているときのBGM》
THE ROLLING STONES『BEGGERS BANQUET!(1969年)
ブライアン・ジョーンズ最終作。2曲目のスライド、イイ。


★「サザンスパイス」新公式サイトはコチラ(料理教室の予約もこのサイトからどうぞ)

★YouTube「スパイスチャンネル」も要チェック!

★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ



 書籍への掲載をもう一つ。

『水野仁輔 カレーの学校 スパイスカレー最新レシビ~豪華! 33人のシェフが特別講義』( 八重洲出版)というムックが発売された。
 
 スパイスカレーあるいはインドカレーの人気店、有名店のシェフが勢ぞろい。「カレーの学校」の特別講師として、それぞれ自慢の一品であるカレーを、「校長」水野仁輔さんとのライブ感あふれるインタビューも交え自ら紹介する、というユニークな体裁を取っている。

 なかなか、これだけのメンバーを一堂に集めるのは容易ではないはず。それを見事に実現しているのは、さすが水野さん。
 インタビューでは、各店各メニューの特徴を的確に捉え、調理上のポイントやおいしく仕上げるコツをうまくシェフの口から引き出している。また、時に、水野さん、シェフふたりのやりとりから、シェフそれぞれのキャラクターはもちろん、カレーへの向き合い方や料理全般に対する考えなどもかいま見え、レシピ本としてだけでなく、読み物としても楽しめる。

 私は南インドを代表するカレー「チキン・ペッパー・フライ」を、私自身が監修したスパイスキットでつくる方法を紹介している。
 自分でいうのも何だが、このスパイスキットは本当に便利で、レシピ通りに調理すれば、間違いなく本場並みの美味に仕上がる。どこで買えるか等の情報は、販売元であるスペーススパイスに問い合わせていただきたい。  

chicken pepper rfry-1


 ちなみにこのムックを刊行した八重洲出版は、半世紀ほど前、まだ小学生から中学生だった私がクルマ好き、バイク好き、自転車好きで毎月購入していた「ドライバー」「モーターサイクリスト」「サイクルスポーツ」といった各雑誌を刊行している出版社だった。免許もないのに、クルマやバイクの雑誌を読み漁り、知識や情報は当時のカーマニアの平均以上。自転車も自分でパーツを集め、フレームをビルダーに特注、オリジナルの一台を自分の手だけで組み上げた。インターネットなどない時代、クルマやバイク、自転車に関する世界の情報収集は、そのほとんどが前述をはじめとする雑誌のおかげだった。後年から現代に至る、音楽や料理についての知識欲や情報探求の素地も、この時期の雑誌耽読に負うところが少なくない。今回の掲載も、そういう点で必然というか、縁みたいなものを感じる。
 
 書籍や雑誌の不振がいわれて久しいが、私はやっぱり電子書籍ではなく、現物派だ。本は単なる消費財ではないし、本のページを繰る楽しさもいつまでも忘れたくない。

《このブログを書いているときのBGM》
FREE『HEARTBREAKER』(1971年)
実質ラストアルバム。ポール・コソフのギターが泣ける。

★「サザンスパイス」新公式サイトはコチラ(料理教室の予約もこのサイトからどうぞ)

★YouTube「スパイスチャンネル」も要チェック!

★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ

 先日発売された、dancyuダンチュウ誌のムック『dancyu定番シリーズ 絶品! トマトごはん』に「冷たいトマトカレー」を載せていただいた。

  元は南インドでミールスなどにも入れられる、ベジタリアン向けのシンプルで美味なマサーラー(スパイスの利いた濃厚カレー)料理。日本の皆さんにも本場の味を気軽に体験していただきたいという常日頃からの想いから、サザンスパイスのレッスンメニュー同様、なるべくアレンジしないレシピにしている。

tomato cover
 
 全部で78もの、トマトをうまく活用したレシピが掲載。
 トマトがおいしい今、最高に役立ちそうな一冊といえる。


tomato curry

書店等で目にしたら、ぜひ手に取っていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》
THE GRATEFUL DEAD『LIVE/DEAD』(1969年)
 ときどき無性に聴きたくなるデッド。やっぱりいつの時代もライブが好きだ。
https://www.youtube.com/watch?v=-Xic-CHInek

 静かなイントロから、徐々に高揚していくさまが心地よい。

★「サザンスパイス」新公式サイトはコチラ(料理教室の予約もこのサイトからどうぞ)

★YouTube「スパイスチャンネル」も要チェック!

★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ

 

 現在、「サザンスパイス」を会場とし、原則LOVE INDIA関連各店舗のオーナー、シェフ、スタッフの皆さんだけを対象に、月一度のペースで実施しているフセインシェフ(北インド、ムガル宮廷料理の達人。インドのタージホテルグループ、カリーム等で活躍後、来日。「ザ・タージ」「アジャンタ」など一流レストランで総シェフを歴任。今年6月からは、都内大森にオープンする新しいインドレストランで腕を振るう予定)の特別料理教室が、おかげさまで好評である。
 これまで日本では味わえなかった美味に出会えるのはもちろん、インド料理に関する知識や情報などの見直しや修正、料理に取り組む姿勢など、私にもまだまだ学ぶべきことが多いのを痛感する、貴重な時間でもある。

 さて、そんなフセインシェフのレッスンだが、今月16日分について、LOVE INDIAメンバー以外でも参加可能となった。

【今回のメニュー】
チャナダールキーマ
(ヒヨコ豆の挽き割りと挽き肉のカレー。ムングやトゥールではなく、チャナダールを使うのがポイントか)
チキンドピアザ
(タマネギたっぶりのチキンカレーだが、最近、巷にウマいのが少ない)
アールーマサーラー
(ジャガイモのスパイス炒め。フセインさんのマサーラー料理はどれも絶品)
チャナダールとカボチャカレー
(組み合わせがいい。もちろん味にも期待)
★カッコ内は渡辺の勝手なコメント

受講料 10000円
日時 2022年5月16日(月) 11時~15時頃
場所 サザンスパイス(JR西荻窪駅から徒歩6分)

申し込み等は「インド宮廷料理マシャール」まで。
https://mashal.jp/loveindia-may-2022/

尚、これまでフセインさんの料理教室に参加経験がある、あるいはサザンスパイスの生徒だという方はその旨ひとこと書き添えていただけるとありがたい。席確保の優先順位、上がります。

hussain-san in karuizawa
 アジャンタ時代のフセインさん。見事な形のナーン、軽井沢店にて。

《このブログを書いているときのBGM》
憂歌団『コンプリートベスト 1974~1997』
 とても好きな人たち。
https://www.youtube.com/watch?v=Quo5PGtx5S0


★「サザンスパイス」新公式サイトはコチラ(料理教室の予約もこのサイトでどうぞ)

★YouTube「スパイスチャンネル」も要チェック!

★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ



↑このページのトップヘ