カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2021年05月


 
laal maas package

 5月5日、先の「ビーフ・ナハリ」に続き、私渡辺玲が責任監修したレトルトインドカレーの第2弾、北インド、ラージャスターン州の赤いマトンカレー「マール・マース」が全国の成城石井各店で発売開始される。

 ラージャスターンは砂漠の州で生鮮食材が少ない。そこで昔から、乳製品や豆、あるいは乾燥したスパイスなど、生鮮ではない素材でバツグンにウマいカレーを生み出してきた。このラール・マースもそんな砂漠の民の傑作の1つだ。

 ラールは赤、マースは肉。
インド国内各地同様、ラージャスターンにはこの地にしかない特別な唐辛子がある。これを真っ赤になるまで完熟させ、そのままあるいは粉末やペーストにして、いろいろなカレーや炒めものに使う。「ラール・マース」は、そんなラージャスターンの誇るご当地カレーの傑作である。

 多くのマトンカレーがトマトをベースにするのに対し、ラール・マースはヨーグルトがベース。タマネギも揚げタマネギ風によく炒めるところも含め、ムガル宮廷料理とよく似た手法である。そこにスペシャルな赤トウガラシのペーストが加わり、独自の個性派マトンカレーが出来上がった。

 味わいの特徴は「コクとキレの融合」そして「爽快な辛さ」。たくさん現地で食べたが、胃にもたれなかったのも、印象に残っている。

 今回の商品化にあたって、味はもちろん、赤という色にもこだわった。食欲をそそるおいしそうな赤。
 レトルトカレーは長時間高温で煮込むため、鮮やかな原色系の色味は出しにくい。さらには、数あるインドカレーの中でも、もともとマトンカレーは色が濃い。こりゃあ相当苦労するかもと一瞬腰が引けつつも、レシピをつくり製造メーカーで試作していただいたところ、予想以上の出来映え。そのまま、最小の微調整のみで商品化できた。

 最初のビーフ・ナハリはデビューアルバム。今度はセカンドアルバム。レッド・ツェッペリンやクリームはセカンドアルバムで一気に飛躍した。リトル・フィートやライ・クーダーもセカンドアルバムは超名盤だ。私も皆にあやかりたい。

 とにかく、味は今回も保証する。ぜひ全国の成城石井各店店頭で手に取っていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》 
THE ALLMAN BROTHERS BAND『IDLE WILD SOUTH』(1970年)
セールスは芳しくなかったらしいが、このセカンド、内容はよかった。

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 東京西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」の料理教室、5月ゴールデンウイーク後週末までのスケジュールは、現状こんな具合

 タミル系をメインとした南インド料理をフィーチュア。ダール、サンバル、ラッサムというミールスの基本3カレーから、主菜としてはもちろん、酒の肴にも最適なノンベジアイテムまで、つくって、そして食べて満足間違いなしのレパートリーを集めてみた。

 緊急事態宣言が明けるであろう12日以降のスケジュールも、すぐに追加してアップの予定。サザンスパイスのサイト、私のブログ、facebookほかSNSをときどきチェックしていただきたい。ss meen moilee 141102

 ケーララならではのフィッシュカレー、ミーン・モイリー。グレービーの色、濃度、ともに申し分なし。食べれば当然バカウマだった。

《このブログを書いているときのBGM》 
MUDDY WATERS 『ANTHOLOGY』
4月30日はマディ御大の命日(1983年)。亡くなる直前来日公演があり、動く姿だけで感激した。R.I.P

1951年の隠れ名曲
https://www.youtube.com/watch?v=kPr6tF5E2II


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