カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2021年04月

またしても東京は緊急事態宣言だ。

先ほど、24日(土)に杉並区役所に電話したら、「戸籍関連の係以外は休み」とのこと。
25日から緊急事態宣言実施なのに、実施内容は26日月曜日以降でないとわからないと、まるでひとごとのような口ぶりの男性職員の対応に腹が立ったが、黙っていた。「何も詳細は聞かされていないのですよ」と、自分も被害者のようなこともいっていたが、多分本音だろう。

それにしたって、こういう場合でもみんな休むかね。
これは私の本音である。

まあいい。

サザンスパイス、今月のレッスンは現在アップしているスケジュールでそのまま実施することにした。

5月のスケジュールは26日くらいまでにアップする。11日までは昼中心。それ以降は夜も交え、いつも通り。

それにしても東京都知事、大阪府知事、そして総理大臣。補償なき自粛がお好きという点で一致している。地獄に堕ちなければいいが。

toyota1600gt
 前にも登場したトヨタ1600GT。正確には新型コロナではないが、「コロG」とはコレのこと。ギターでいえば、オールドのレスポールジュニア? いずれにせよ、こんなコロナなら大歓迎なのだが。
    
《このブログを書いているときのBGM》 
THE FOOLS『WEED WAR』(1984年)
今聴いても新鮮なファーストアルバム。伊藤耕のボーカルと川田良のギター、どちらも超一流だ。
A面1曲目からコレ。カッコイイ。

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nahari package


 約ひと月前、全国の成城石井各店で発売開始された「ビーフ・ナハリ」のレトルトカレー、750円という価格をものともせず、順調に売れているそうだ。

 ナハリ(日本では、パキスタン流のニハリという呼び名の方がカレーマニアの間では通りがよい。しかし、私の知るインドの首都デリーの料理関係者は、皆、「ナハリ」と呼ぶ)は、骨つきの牛肉を骨や髄とともにじっくり一晩スパイスや香味野菜と煮込んで仕上げた滋養たっぷりのカレーだ。ビーフはインド人の過半数を占めるヒンドゥー教徒はビーフを食べない。ナハリはイスラームのカレーである。

 ナハリの魅力はやはり奥深い風味。その風味は主役であるビーフ、そして各種のスパイス(ナハリ・マサ―ラーと呼ばれるミックススパイスが用いられる)、揚げタマネギ、ヨーグルト、ニンニクやショウガ、香菜、ミント、などの絶妙なバランスから成り立っている。
 ナハリ発祥地の1つといわれるオールドデリーには、ナハリの老舗的名店がいくつかあるが、ナハリに入れるナハリ・マサーラーの配合をオーナーしか知らないという店もある。それくらいスパイスの配合に気を使っている。

 日本でも都内、埼玉、富山、大阪など、各地域にイスラーム教の人々の集まる街があり、そんな街にはたいてい、日本人よりむしろインドやパキスタンなど南アジアの人たちをターゲットにしたと思われる、日本人向けアレンジなしのインド・パキスタン料理の店がある。そんな店で最も人気があるのがナハリやニハリなのだ。

 近年、目ざといインドカレーファンの間で急激にメジャーになったメニューの1つにゴアの名物、ポーク・ビンダルーがある。これはスパイスと酢でマリネした豚肉の煮込みで、1960年代前半までポルトガルの植民地だったゴア地方ならではの個性的な美味といえる。

 実は「ナハリ」、ポーク・ビンダルーの後にカレーマニアの間で人気沸騰する可能性を秘めている。明らかにSNSなどでの注目度は上がっている。
 で、ナハリが食べたくなったら、メニューにナハリやニハリのあるインド&パキスタン料理に行けばいい。そう思うでしょ。そこに落とし穴があるのだ。
  日本では「マトン・ニハリ」を出す店が多いのだが、市販のレディメイド「ニハリ・ミックス」と呼ばれるパウダーミックススパイスを使用しているのがほとんど。だから、どの店も味や香りが似ている。

 今回の商品は、私が配合設計を手掛けている。もちろんオリジナル配合で、市販のものとは比べものにならないアロマとテイストを生み出してくれた。

 こうしてできた「ビーフ・ナハリ」、おかげ様で
・レトルトとは思えない味わい
・最初、値段を見てひるんだが、食べて納得
・レストランよりおいしく、レストランより安い
・ブラインドテストしたら、絶対レトルトとは思わないだろう
  といった感想をいただいている。

 5月5日頃、私プロデュースのインドカレー第2弾「ラール・マース」が、同じく成城石井各店で発売される。北インド、ラージャスターン州の唐辛子風味の赤いマトンカレーだ。日本ではインドレストランにもないはずで、ほとんどの日本人が初めて口にする味わいといえる。

 どちらも店頭で見かけたら、ぜひ手に取っていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》 
STEPSON『STEPSON』(1974年)
アルバム1枚でいなくなったアメリカの4人組。ちょっと前はCDが1000円ちょっとだったのが、今は数万円とか。

https://www.youtube.com/watch?v=wrsLX-2GGFs


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 ついにというべきか、とうとう、ようやく? 人それぞれさまざまな感想を持つだろうが、とりあえず、新型コロナのため、たとえ当分インドに行けないにせよ、本場と同等の本格ビリヤニを日本で作って、楽しむことができるのだ。これは日本のインド料理並びにカレー業界はもちろん、アジア系エスニック業界全体に朗報といえるのではなかろうか。

 朝日新聞出版より本日4月7日『ビリヤニ とびきり美味しいスパイスご飯を作る!』(オールカラー160ページ)というレシピ本が全国書店で発売開始される。

 総合監修は水野仁輔さん。水野さん自身のビリヤニ・レシピに加え、レシピ提供や原稿執筆で協力した内のひとりが私である。本書全部で25ものビリヤニ・レシピが紹介される中、現地仕様の本格ビリヤニ7種類のレシピ(本書の分類では「上級者向け」となっている)を提供し、調理プロセスから完成までオールカラー写真で、懇切ていねいに解説している。

 ちなみに私が担当した7つのビリヤニは
「チキン・ダム・ビリヤニ」
「南インドのベジタブル・ビリヤニ」
「ハイデラバード風チキン・カッチ・ビリヤニ」
「フィッシュ・ダム・ビリヤニ」
「エッグ・ビリヤニ」
「マトン・ヤクニ・ビリヤニ」
「南インドのボイル式マトン・ビリヤニ」
 ほかにもまだまだ紹介可能なレシピはあったが、全体のバランスなども考え、今回はこれでうち止め。

 ほかにも、おいしそうなレシピが目白押し。作らなくても、ページを繰るだけで充実した気分が満喫できる。ただし、空腹時にこの本を観ていると、無性に腹が減ってくる。注意が必要だ。

 最後に、この本の帯には人気芸人「かまいたち」の濱家隆一さんが登場して、宣伝に一役買っている。お笑い好きな私としては、たいへんありがたく、うれしい気持ちになった。

biryani cover 210406
























《このブログを書いているときのBGM》 
THE SMITHS『THE QUEEN IS DEAD』(1986年)
80,年代英国ロック最大の収穫の1つがこのバンド。
https://www.youtube.com/watch?v=yoKQwquHKQo



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