カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2020年12月

dancyu 2021 1

 













 今月初め、すでに書店やコンビニに並んだので「もう見たよ」という方も少なくないだろうが、グルメ系食関連雑誌の大御所「ダンチュウdancyu」が創刊30周年を迎えた。おめでとうございます!
 30年間で7077のレシピを掲載したとのことで、「レシピ登場回数ランキング」も発表されている。料理人の部では、カレー関係としてナイルレストランの三代目ナイル善己さんが堂々6回の掲載でランクイン。
 料理研究家・作家などの部では、水野仁輔さんが9回掲載でさすが。私といえば7回登場したらしく、これまたしっかりランクインしていた。
 カレー関係のランクインは互いによく知る3人だけだが(3人もという評価も多いようだ)、カレー特集自体大人気なようで、これまで25回やっている。特集としてナンバーワンの回数だ。年に一度はカレー特集という感じ、それでもも毎号飽きさせないのはスゴイし、「カレー」の持つ国民食的魅力の奥深さ、根強さにも圧倒される。
 ここ2年ほど「スパイスカレー」がダンチュウカレー特集のコアになっている。日本でいち早く「スパイスカレー」という語を書名に入れた本を出した私だが(『旬のかんたんスパイ夢(アスペクト刊)』。2019年、大幅に加筆し,『カレー&スパイス伝道師がおしえる 四季の食材でつくる スパイスカレー入門 』(スタンダーズ)として復刊した)、昨今の関西発スパイスカレーには期待に応えてくれる店が少なく、拍子抜けした。スパイスカレーの現在
そして未来について、ぜひ今後も追いかけていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》 
ゆらゆら帝国『ミーのカー』(1999年)
 大好きなバンドの1つ。
https://www.youtube.com/watch?v=N1G6ig_mUcg


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unknown india rice 4

 このたび、(株)スペーススパイスからお手軽、本格的なスパイスキットを発売することになった。

 私が各アイテムの配合等内容について責任監修。1997年に刊行した拙著『誰も知らないインド料理』(絶版)にちなんで『アンノウン・インディア UNKNOWN INDIA』というシリーズでラインアップしていく。今後、スパイスキットはもちろん、レトルトカレー等まで幅広くディープに商品を開発供給していく予定だ。

 第1弾として創ったのは、南インドのミックスライス(バラエティライスなどともいわれる)と北インドのプラオ用スパイスキット。
tomato rice

「トマトライス」
 南インド式トマトの混ぜご飯。トマトとスパイス、そしてご飯の相性のよさに感激するはず。イタリア人にも食べさせたい逸品。

yellow cumin rice

「イエロークミンライス」
 クミンとターメリックを利かせた北インドのスパイス炊き込みご飯。サフランライスよりはるかに手軽なのも魅力の1つ。

lemon rice

「レモンライス」
 爽快なレモンの風味をスパイスやショウガがさらに後押し、清涼でヘルシーな持ち味が印象的な南インドの混ぜご飯。

coconuts rice

「ココナッツライス」
 まずは同封したココナッツ・ファインを色よく炒め、そこにスパイス類を投入。炊いたご飯を混ぜれば、南インドならではのココナッツ混ぜご飯のできあがり(ココナッツミルクでコメを炊くような東南アジア系のレシピではありません)。

 いずれのアイテムとも、ライスだけで食べてもちろん美味な上、カレーの相方、ミールスやターリーなどでも、その魅力を遺憾なく発揮してくれるはず。特に南インドのミックスライスのキットは国内初の企画だと思う。

 中味同様、パッケージも秀逸で、南インドの玄関に描くコーラムのデザインをフィーチュア。写真は美しく、文章もわかりすい。しかも、なぜかギターのエレキ弦のセットを思い起こさせる体裁になっていて、個人的にもうれしい限り。

 具体的な商品情報(商品内容のほか価格や販売場所、購入方法など)は、(株)スペーススパイスのサイトをご覧いただきたい。

 これを機に、私が監修プロデュースしたアイテムがゾクゾク世に出る予定。乞うご期待!

《このブログを書いているときのBGM》 
MC5『KICK OUT THE JAMS』(1969年)
 ストゥージズなどとともに、何かパワーが欲しいというとき聴くアルバム。デビューアルバムがいきなりライブ、それも冒頭「MOTHER  FU★KER!」と叫ぶ無法ぶり。そんなデビューからアルバム1枚ごとにレコード会社とケンカして連続3回クビという、真のロックバンド。

https://www.youtube.com/watch?v=yvJGQ_piwI0

  完全に放送禁止用語をレコード上でシャウトしている。

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12月某日

 千葉市新検見川にある老舗の人気レストラン「印度料理シタール」が製造販売する「アルフォンソマンゴードリンク」と「タマリンドドリンク」、どちらもバカウマ。

ss  mango tamarind 2020 dec

 同店のオーナーシェフ増田さんは、私と同じ「アジャンタ」出身の大先輩。私が「アジャンタ 」で修業を開始した頃(今から35年近く前)、すでに増田さんは独立して店も軌道に乗っており、尊敬する存在だった。

 千葉市新検見川のレストラン「印度料理シタール」は、東西南北インド各地の美味が気軽に味わえ、行列ができるのも日常茶飯の人気店。

 熱心なカレーファンがこの店のメニューを眺めると、たいてい目移りしてどのカレーを頼むべきか迷う。
 そんな御仁に、私は「南インドのマトンカレー」をついついすすめたくなる。
 なぜなら、その素晴らしい味わい、そして飛び切りの辛さが、今や幻といえる「九段下アジャンタ」(「アジャンタ 九段店)のマトンカレーを彷彿とさせるからだ。

 尋常でない辛さも含め、マトンカレーを食べ終わって満足感に浸っていると、私の場合、おいしいドリンク、それも甘いので締めたくなる。
 チャイ、あるいは現地南インドの多くの地でチャイ以上にポピュラーな「南インド式フィルターコーヒー」ももちろんいい。しかし、最近の私のお気に入りはひと味違う。
 そう、「印度料理シタール」の「アルフォンソマンゴードリンク」と「タマリンドドリンク」なのだ。

「アルフォンソマンゴードリンク」は生産者限定、大切に育てられたインド産アルフォンソマンゴーをピューレ状に加工し、天然水で50パーセントに割ったもの。果汁100パーセントがいいようにも思えるが、実際のところ100パーセントだと濃厚すぎて扱いにくく、ストローで吸引するのにも苦労する。飲みやすさ、扱いやすさへのやさしい配慮なのである。

 果汁50パーセントでも100パーセントと勘違いすること必至の濃厚な風味、ベータカロテンたっぷりで食物繊維も豊富。そして何より、インド産マンゴーの王様といわれるアルフォンソ種のみを使うこだわり。インド料理ファンなら、何よりこの点に惹かれて当然だ。

 タマリンドドリンクも当然のようにおいしいのだが、砂糖無しだそうだ。じゃあこの絶妙な甘味はどこから? と思ったら、デーツと野生のインド黒ハチミツを入れているらしい。北インドのタマリンドチャツネには、デーツやハチミツの入るレシピがあるが、そうしたテクニックの応用だろうか。

 これら2品に限らず、インドにこだわりインドに敬意を表しつつできあがった商品の味わいはいずれも素晴らしい。しかも日本ならではの厳しい品質管理レベルを遵守し、いつでもどこでも安心して食べられる。これもまた、うれしく頼もしい事実だ。

 印度料理シタールのアイテムは自社サイトのほか、Amazonや楽天市場などでも好きなだけ購入できる。
 ぜひ、日本にいながら、本場のマンゴーのおいしさを満喫していただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》 
ROXY MUSIC『ROXY MUSIC』(1972年)
「デビューアルバムにはすべてがある」とはよくいったもので、ビートルズ、ストーンズ、レッド・ツェッペリンなど皆、音楽性の枝葉は当然ながら後々変化したものの、ベースになる太い幹はすでにファーストアルバムから揺るぎなかった。ロキシー・ミュージックも同様で、デビューアルバムには斬新なアイデアが散りばめられ、すでに独自の世界が完全にできていた。

ブライアン・イーノ在籍。全体にグラムぽいのは、まさにそんな時代に

https://www.youtube.com/watch?v=PZctJN0-J_I


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12月某日

 東京西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」の料理教室スケジュールは以下の通り。

★クッキングスタジオ「サザンスパイス」12月スケジュールはコチラ

「ビリヤニ講座が日曜日なら伺えるのですが…」という声を複数お聴きした。そこで今月は、試みとしてビリヤニ講座を日曜日に移行してみた。             

特に20日のは、やさしい味わいで、気に入る方が多いと思う。

一方6日はチェンナイなどで大人気のビリヤニ専門店で供される。私のインドツアーでも好評だった。

150923 THALAPPAKATTI mutton biryani
6日のビリヤニはもともとこんな感じ。バスマティ・ライスではなく、ジーラサンバライスというコメを使う。が、私は日本でバスマティ・ライス。

23日、レッスンアイテムと事前に用意した料理で、少しだけ盛り上がろうかとも考えている。

そして25~27日、ちょっと珍しいものも取り混ぜ、今年最後のレッスン。

よかったら、ぜひどうぞ。




《このブログを書いているときのBGM》 
STEPHEN STILLS『STEPHEN STILLS』(1970年)
私も含め、ニール・ヤングは大好きだが、スティーブン・スティルスはそれほどという日本の音楽ファンは少なくない気がする。
そうはいっても、このアルバムやマナサスの作品はカッコよかった。

https://www.youtube.com/watch?v=z4DJ3pnVvOw

ギターはジミ・ヘンドリクス。



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