カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2015年04月

3月19日

 午後、プロペラ機でバラナシから東インド最大の都市コルカタ(カルカッタ)に移動。

 個人的なことを申し上げれば、コルカタという名称には、あまりなじみがない。私にはやはりカルカッタだ。

 カルカッタは我が人生初インド、そして初海外旅行で訪れた地。街が汚い、料理がマズいなど、インド人にはあまり評判がヨロシクないが、私はそんなことも含め、大好きな街である。

 空港から市街に向かう途中で夕食。コルカタはじめインド各地に店があるベンガル料理の高級レストラン「http://www.msn.com/ja-jp/travel/destinations/restaurants/oh-calcutta/tr-1189598 オー・カルカッタ」だ。

 米を主食の中心に据え、シーフード、あるいは野菜や豆カレーをよく食べるのがベンガル料理の基本。スパイスとしてはマスタード・シードをすりつぶしたカラシのパウダー、「パーンチー・フォロン」と呼ばれる5種類のホール・スパイスを混ぜたミックススパイスの存在などが印象的だ。

 従来ベンガル料理は家庭料理がその真髄であり、本場コルカタでも、まともなベンガル料理を外食で食べられるのはたいへん希少だった。それが「オー・カルカッタ」の登場により、かなり身近なものになったといえる(たしか2002年創業。同店の場合、伝統的なレシピと創作メニューが混在している。ベンガリ・フュージョン料理店ともいうべきか)。

 ちなみにビールやワインも飲める。私にはうれしい店だ。

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 まずは、ローストしたコーンのスープ。香ばしい香りがイイ。

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 トマトとバジルのスープ。スープ類は特段ベンガル的ではない気がした。

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 バナナの花のコロッケ。チャツネではなく、粒マスタードがのっているのはベンガルだからか? それとも、イギリスをはじめとしたヨーロッパ料理の影響か(コルカタは植民地時代インドとイギリスの食文化が合体してできた「アングロ・インディアン料理」、あるいはインド式西洋料理である「コンチネンタル料理」の名産地として名高い。「アングロ・インディアン料理」については拙著『カレー大全~カレー伝道師の160話』(講談社)等に詳しく、そしてわかりやすく書いてある)? ともあれ、記憶に残るコンビネーションだった。

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 すりつぶしたマスタードのたっぷり入ったフィッシュカレー。筒切りの魚は「イリッシュ」「ヒルサ」などと呼ばれる大型のニシンの一種。

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 ヨーグルトの利いた魚のカレー「ドイ・マーチ」。

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 ココナッツ・ミルクの利いたエビカレー「チングリ・マライ」。

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 バングラデシュ風のチキン・マサラ。肉料理もイケた。

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 カニの身と挽き割り豆の団子をトマトベースのカレーソースで煮込んだもの。
 
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 アングロ・インディアン料理の「マトンカレー」。ジャガイモが入っていた。

ほかにもいろいろいただいた。魚などのニオイが強いものもあり、すべてが口に合うというわけではなかったが、全体としてはなかなか興味深い世界だった。


《このブログを書いているときのBGM》
『CONCERT FOR BANGLADESH』(1971)
 これで決まり。
https://www.youtube.com/watch?v=VPRwzB_1YEk

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http://yummysdish.exblog.jp/

4月某日

東京・西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」の5月スケジュールは以下の通り。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~masala/southern%20spice%20cooking%20class%20may%202015.html
(申込みや問い合わせは、私の個人サイト「誰も知らないインドカレー」、あるいは「サザンスパイス」公式サイト→下にアドレスあり。からどうぞ)

注目のアイテム等、少し紹介しておこう。

5月2~6日、最近人気のあったメニューを再集結してみた。

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パウダー・スパイスだけでつくる「ポーク・ビンダルー」。手軽で美味だ。2日ほか。

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マトンのペパー・フライ。チキンよりも煮込みに手間がかかる。その際のコツなど伝授する。

毎月好評の「チキンカレー講座」、5月は白いチキンカレーをレッスンする。
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「スパイシーカフェ開業指南講座」は17と24日の計2回。前半はベジタリアン、後半はノンベジメインで、ホームパーティーなどの役に立つレシピを紹介する。

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チキン65。揚げてからソースに絡めるスタイルだが、従来のように市販の「チリソース」を使わず仕上げる。

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よく煮込んで味を浸み込ませた「ビンディ・マサラ」。なかなか日本では出会えないはず。17日に登場。マストといえよう。

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ビリヤニ講座は「南インド式ベジタブル・ビリヤニ」。写真は大阪料理教室での南インド流ベジタブル・ビリヤニやマサラ・ワダなど。

 例によって、ほかにもいろいろ。皆さんのおいでを心よりお待ちしている。

《このブログを書いているときのBGM》
BEDLAM『BEDLAM』(1973)
 第2期ジェフ・ベック・グループの解散後、コージー・パウエルがごく1時期結成していた、ヘビーなブルースロックバンドの唯一のアルバム。元プロコル・ハルムのデイヴ・ボール(最近亡くなった)のギターも冴えている。
https://www.youtube.com/watch?v=COzN7i9UwtA
 ルーズなスライドがイイ。コージー先生はいつもながら圧倒的な叩きっぷり。

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4月25日(土)午前11時頃

土曜の朝の人気情報バラエティー番組『王様のブランチ』(TBS系、午前9時30分~午後2時)、明日のオンエアで拙著『スパイスの黄金比率で作るはじめての本格カレー』(ナツメ社)が紹介される。

番組サイドの説明によれば、この日はダイニングコーナーが「カレー特集」。
VTR中にて南インドレストランを紹介予定だが、その際に、南インド料理が雑誌等でも紹介されているという説明時に、『スパイスの黄金比率で作るはじめての本格カレー』(ナツメ社)が使用されるらしい。

どの程度の露出かわからないが、とにかくありがたいこと。売上アップに貢献してほしい。

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《このブログを書いているときのBGM》
BAD COMPANY 『STRAIGHT SHOOTER』(1975)
 またしても、未発表テイクたっぶりのCD2枚組のリマスターバージョンを聴いている。
http://www.billboard.com/articles/columns/rock/6523825/bad-company-straight-shooter-reissue-bonus-exclusive

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4月某日

 新発売のダンチュウdancyu誌ムック『何度でもつくりたい絶品ごはん385レシピ』に、私の料理を掲載していただいた。

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 今回のメニューは、もともとサメでつくる「南インド風魚のそぼろカレー」の「ソラ・プットゥ」を、日本人向けの素材に変えた「鮭のそぼろカレー」、そしてそぼろカレーをご飯に混ぜ込む「インド風鮭ご飯」。

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 ほとんどスパイスを使わず、あえてハーブと香味香辛野菜だけで風味づけ。しかし、できあがりを食べれば、確実に本格インド料理の味わいに納得するはず。

 ぜひ書店等で手に取っていただきたい一冊だ。

《このブログを書いているときのBGM》
BREAKDOWN『LIVE!』(1981)
 ギターとボーカルのはっちゃんこと服田洋一郎さんが逝去。ご冥福をお祈りしたい。
https://www.youtube.com/watch?v=WtYb3chIu_I
 当時のライヴより。

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3月19日

 いよいよバラナシからコルカタに空路移動という直前のランチは「タンドゥール・ヴィラ」という有名レストランで。ただし、この旅でのわれわれの要チェックアイテムはタンドゥール料理ではなく、あくまでカレー。この店でもまた多数のカレーをオーダーした。

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 インドでは、アルコール抜きのカクテルである「モクテル」がたいへん発達している。私もたまには、と思い「ヴァージン・モヒート」をオーダー。ミントの香りが高く、ウマいが、やはりどこかもの足りない。

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 店名にあるようにタンドゥール料理が得意なはずと、カリフラワーのタンドゥールバーベキューである「タンドゥーリ・ゴービー」、パニール(インドのカッテージチーズ)にインド式ピックルの辛いオイルやスパイス類を絡ませて焼く「パニール・アチャーリ・ティッカ」をオーダー。しかし、どちらも不発だった。

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 インドでの市場調査的に、今回、どのレストランでも「バター・チキン」を必ずオーダーしている。プライベートではあまりバター・チキンを食べない私にも、これは興味深い体験といえた。
 この店のは、カレーソースを口に入れると最初甘酸っぱく、ゴクリとのどを通過させた後から、強めの辛味が追いかけてくる、日本にはめったにないタイプ。こういうのはイイ。

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「マトン・コルマ」。ナッツのペースト、生クリームなどのマイルドで濃厚なグレービー(カレーソース)。

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「ムルグ・ジャングリー」。ピーマンの風味が利いた辛いソースの「ジャングル風チキン・カレー」で、私は大いに気に入ったが、周囲の人たちは首をかしげていた気がする。

 ほかにもいろいろ頼んで、総計10品以上のカレーを食したが、決定的に納得のおいしさというカレーには出会わなかった。まあ、そんなものである。本場といえども、すべてのカレーがおいしいわけではない。

《このブログを書いているときのBGM》
IGGY AND THE STOOGES『RAW POWER』(1973)
 21日、68才の誕生日だったイギー。おめでとうございます!
https://www.youtube.com/watch?v=TCmDBlUoSew
 日本語でカバーしていた曲。

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