カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2014年11月

11月某日

 我が家を整理していたら、スゴイものを発見してしまった。

 1985年ごろまで東急世田谷線松陰神社駅近くにあったカレーの店「味彦」のショップカードである。

イメージ 1

 この店のカレー、当時から食関連の雑誌や本にはめったに出てこなかったはずだが、強烈なウマさで、個人的に「人生において食べたカレーベスト5」に確実に入る。
 ここのカレーを食べたことが、音楽から料理の道にシフトする遠因になったのも、確かだ。

 特に「サンバラト・アヤム」という超激辛カレーが好きで、よく通った。個性的なオヤジさんいわく「スベテヲタオストリニクという意味」とのこと。なるほど、とんでもなく激烈な辛さだったが、独特のスパイス感と相まってクセになるウマさだった。

 ほかのメニューも皆、ヒトクセあるというか、オヤジさん同様個性的な美味しさでハマった。

 ショップカードを見ると、「本格 カレー専門店」だったこと、定休日なしで日曜も営業、営業時間が朝8時から夜8時までだったことなどが、改めて確認できる。

「味彦」は80年代中盤に閉店したらしく、オヤジさんはじめ関係各位の消息、その後の店の味の継承など、謎が多い。せめて店で出していたカレーの写真やメニューの写しでもあればいいのだが、それすら見たことがない。

 どうしてもこの店についてさらに知りたい私はfacebookで「味彦&サンバラトアヤム」というファンページ兼コミュニティを立ち上げ、情報交換を呼びかけている。
https://www.facebook.com/ajihikosetagaya

 おかげ様で日本全国にいる「味彦ファン」や当時を知る方たちから、貴重な情報が寄せられている。

 しかし、その後のオヤジさんの消息や店の味の継承については、以前手がかりなしだ。

 ぜひ、何かご存じの方、あるいはこの店のファンだった方、メッセージをいただければうれしいものである。

《このブログを書いているときのBGM》
THE SMITHS『THE QUEEN IS DEAD』(1986)
 ちょうど味彦がなくなったころにはやっていたはず。
https://www.youtube.com/watch?v=FgxEJOi6GtA

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

11月某日

 おいしそうなブリの切り身が手に入った。カレーにしようか、照り焼きか。
 間をとって、スパイスをまぶしてフライパンで焼いてみた。

≪レシピ≫ ブリのスパイス焼き 南インド風
材料(4人分) ブリの切り身4枚 塩小さじ1/4 ニンニクのすりおろし1かけ分、ショウガのすりおろし ニンニクと同量、サラダ油やオリーブ油など 大さじ3、カレー・リーフ1枝分(20枚程度) 
《パウダー・スパイス》ターメリック 小さじ1/4、カイエン・ペパー 小さじ1/2、クミン・パウダー 小さじ1/2、コリアンダー 小さじ1/2、ブラック・ペパー 小さじ1/2
【下ごしらえと調理】
1.ブリの切り身をボウルに入れ、ニンニクとショウガのすりおろし、塩をまぶす。
2.さらにパウダー・スパイスを加え、よくまぶす。
3.10分ほど置いたら、フライパンに油を多めに入れ、ブリを焼けぱ、とりあえずできあがり。
4.ブリを焼き終わった油にカレー・リーフを足して少し加熱。揚げるように焼いてブリの上にのせれば、さらに本場風(なければ省略)。

イメージ 1
 強い火加減、しかもスパイス多めで焼くと、どうしてもやや焦げ気味な見た目になる(パウダー・スパイスは焦げやすい)。しかし味的な問題はなく、美味。

 パウダー・スパイスは別にこの通りでなくてよい。手軽にできて美味、おすすめだ。

《このブログを書いているときのBGM》
フード・ブレイン『晩餐』(1970)
 ジャパニーズ・ヘビー・サイケの名盤。
https://www.youtube.com/watch?v=eWRtveXvNA8  

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

11月20日書店発売

 もっと早く紹介しなければならないところ、少々遅くなってしまった。

 エイ出版社の新刊ムック『暮らし上手の絶品カレー』が発売、女性料理家の皆さんがメインに登場のところ、「もっとカレー作りを楽しむための 美味しいスパイス講座」と題し、6ページに渡る小特集を組んでいただいた。

イメージ 1

 パウダー・スパイスだけで作る「基本のチキンカレー」「南インドのチキンカレー」のレシピのほか、「簡単ターメリックライス」も紹介。

 さらに要注目なのは、ふだんムックや雑誌であまり書くことのないカレーやインド料理以外にもあてはまる料理の基本的なコツやポイントをわかりやすく書き込んだこと。例えば「食材はきちんと測る」「塩はすりきりで」「鍋の大きさも大事」といったことや「水の入れすぎに注意」「タマネギの炒め方はこうするとよい」「スパイス投入のタイミング」などなど。

イメージ 2

 もちろん、ほかの女性料理家の皆さんのカレーもおいしそうだし、合間に入るカレーコラムも読み応えバツグン、オール―カラーの写真もナイスで美しい。レシピブック、読みもの、どちらの点からも魅力的な一冊に仕上がっている。

 ぜひ書店などで手に取っていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》
JIMI HENDRIX『ELECTRIC LADY LAND』(1968)
 1942年11月27日が誕生日、おめでとうございます。
https://www.youtube.com/watch?v=tX5tOX6vA-0
 このアルバムに収録の名曲に、現代や当時の映像をあてはめたPv。私はあまり好きでない。
https://www.youtube.com/watch?v=TLV4_xaYynY
 ボブ・ディランの原曲よりイイかも。ブライアン・ジョーンズもエスニックなパーカッションで参加。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

9月17日

 この日は移動日。マハーラシュトラ州サタラからバスて数時間、ムンバイにいったん出て、空路ゴアを目指す。飛行機に乗れば早いが、ムンバイまでがたいへんなはず。

 午前4時起きでバスに乗り出発。ホテルのおみやげ的昼食つき。

 途中、ムンバイに次ぐ大都市プネーの手前あたりのドライブイン風食堂で、さらにティーブレイク兼きちんとした朝食。

イメージ 1
「オムレツ・パウ」。インドのオムレツは薄焼きで、タマネギ、香菜、青唐辛子、トマトのみじん切りなどの入ることが多い。西洋式のフワフワももちろんおいしいが、これもまた美味。

イメージ 2
「エッグ・バジ・パウ」。「エッグ・バジ」はインド風スクランブル・エッグのようなもの。卵と野菜のサブジ、あるいは卵と野菜のポリヤルのようなものでもある。やはりタマネギ、香菜、青唐辛子、トマト、それにピーマンなどの入ることが多く、卵にはキッチリと火を通す。
「パウ(パオ)」はインド製バンズのようなフワフワパン。パオ・バジのパオと同じである。ベジタリアンようなので、卵は使わない。鉄板の上でグリルして供するので、上に焼き目がついている。

イメージ 3
「ミサル・パウ」。ミサルはマハーラシュトラ独特の個性派カレー。一応豆カレーだが、「パンジャーブ・ミックス」と呼ばれるスパイシーなスナック類(ナムキンとも呼ばれる)を混ぜたりする。
 左上にある丸いのは「ラドゥ」というお菓子。

 ほかにイドゥリも食べたが、やはりマハーラシュトラ系の朝食が印象に残った。

 バスはひたすらムンバイを目指す。早く行かないとランチの時間がないのだ。

 続く。

《このブログを書いているときのBGM》
RON WOOD『I'VE GOT MY OWN ALBUM TO DO』(1974)
 邦題『俺と仲間』。
https://www.youtube.com/watch?v=uJL08CfldPw

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へどうぞ!



★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

9月16日

 本場のマハーラシュトラ料理をいただく、ドライヴイン風食堂でのディナー・レポート続編。

イメージ 1
「ピトレ」。ヨーグルトやココナッツ・ミルクにペースン(ヒヨコ豆の粉末)を混ぜて煮込んだ、クリームシチューやホワイトソースのようなカレー。ちなみに左すみに炒ったピーナッツ。これがビールのお通しだった。

イメージ 2
「エッグ・マサラ」。ココナッツが利いて、予想通りの美味。ほぼ私が勝手に頼んだものだが、正解。

イメージ 3
「マッキ(マトキ)」と呼ばれる豆(ササゲの一種)のマサラ。ニンニクもたっぷり。

イメージ 4
「マトン・コラプーリ」。大きなタカノツメも見える。マトンは当然骨つき。旨辛系だ。

イメージ 5
「チキン・ハンディ」。いわゆるチキンカレーだが、味がとてつもなく深い。昔の「アジャンタ」のチキンカレーにも似ていて、ひとりで感動。

 ほかにもいろいろ食べたが、ウマさと珍しさで、このツアーのハイライトの1つともいえる宴になった。

 最後に店の名前はSHIVANI RESTAURANTというらしい。

《このブログを書いているときのBGM》
BOB DYLAN『DESIRE』(1975)
 名盤。
https://www.youtube.com/watch?v=8_cJTdSbnh8

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へどうぞ!



★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

↑このページのトップヘ