カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2013年10月

10月27日(日)

 ベジタリアンのランチをいただいた後、ホテルにチェックイン。

 アムリットサルは外国人観光客が比較的少ない。だから、外国人向けのホテルもそれほど多くはない。

 そんな中選んだのは「ゴールデン・チューリップTHE GOLDEN TULIP」というかわいい名前のホテル。

 私の部屋はこんな感じ。

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 なかなかイイ。落ち着く部屋だ。

 インドにしては珍しくwifi無料というのもイイ。

《このブログを書いているときのBGM》
MARVIN GAYE『WHAT'S GOING ON』(1969)
 インドで聴くのもオツな名盤。
http://www.youtube.com/watch?v=inFDgCSGWDs

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10月27日(日)

 アムリットサルに着いて、まずは行かないといけないのは、いわゆる「ダバ」と呼ばれる食堂タイプの店。

 日本にもドンドンと大皿においしそうな惣菜を盛り込んだ定食屋があって繁盛しているが、ダバとは本来、そんな定食屋的インドカレー屋を指す。しかも、そんなカレー屋がドライブイン(死語)や地方の名物ラーメン店的に幹線ロードサイドにあって、トラックドライバーで混んでいる。そんな光景がパンジャーブのダバの典型の1つといえる。

 ところが、ロードサイドのダバは日本人やアッパークラスのインド人が食べるには、ちょっと環境的に厳しいことも。そこで、アムリットサルの街中に、家族でも安心な有名「ダバ」がいくつかもあり、繁盛している。

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 今回はココに伺った。「BROTHRS' DHABAブラザーズ・ダバ」という。「ワールド・フェイマス」な料理やいかに。

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 右上から時計回りに
「アールー・ゴービー」ジャガイモとカリフラワーのスパイス炒め蒸し
「サルソン・カ・サーグ」パンジャーブ名物の中でもとくに名高い、からし菜のカレー
「ベーガン・バルタ」焼きナスのマッシュカレー
「メティ・マライ・マタル」フェヌグリークの葉と生クリームで風味づけしたグリーンピースのカレー
「マッシュルーム・マサラ」マッシュルームのスパイス煮込み
 ほかに基本の「ダール」(挽き割り豆のカレー)も。

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 ブレていて申し訳ない。ベジタブル・ビリヤニ。

 家族連れで賑わう繁盛店。北インド、パンジャーブのベジタリアン料理がおいしくいただけて、おすすめだ。

《このブログを書いているときのBGM》
『VELVET UNDERGROUND AND NICO』(1967)
 故ルー・リードに敬意を表して。
http://www.youtube.com/watch?v=Zw4tHPUK6ig

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10月27日(日曜日)

 午前6時にホテルをチェックアウトし、ニューデリー駅から特急列車でパンジャーブ州の中心都市アムリットサルへと出発。

 私にはインドの列車といえば寝台であって、バックパックで乗り込んだ昔の記憶が強い。
 今回、荷物は新品のスーツケースだし、チェアーカーといわれるボロいながらもふつうの座席車で、ちょっと勝手か違う。

 朝食に薄い「ポットティ」の後、ベジタリアンは「ベジタブル・カツレツ」と呼ばれるポテトとグリーンピースのコロッケ、ノンベジはマサラ・オムレツとそれぞれ薄い食パンのセットが出た。私はベジタリアンにした。

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 おそらくスパイスは皆無で、その代わり青唐辛子で絶妙の辛さを演出した「ベジタブル・カツレツ」。衣のパン粉は細かいのがインド流。
 左のパンにはさんで食べるとチープだが、インドに来た実感がしみじみ。
 野菜カツ(コロッケ)の下の、グリーンピースの炒めもクミン・シードだけしか使っていないがバカウマ。フライドポテトも美味。

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 これは初めて。ポリボトル入りのラッシー飲料。味は推して知る通り。

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 デリーのホテルで「列車内で食べるよう」用意してくれた「プーリ・バジ」(プーリ・マサラなどともいう)。
 ジャガイモのクミン・シード、青唐辛子、トマト炒め(バジ、アールー・ジーラなどともいう)を全粒粉の揚げパン、プーリで食べる北インド起源、今は全国区の弁当アイテムだ。

 そんなこんなで列車はアムリットサルに到着。
 いよいよパンジャーブの味探訪のスタートとなった。

《このブログを書いているときのBGM》
LOU REED『BLUE MUSK』(1982)
 27日に亡くなったルー・リード、80年代初頭の傑作。
http://www.youtube.com/watch?v=vAEbOdnRUc0&list=PLf66zePls5e5h0diTzP-v2jQUXdya7rzX
 左に故ロバート・クワインの変態ギター、右に自身のギターを配したギターサウンドも秀逸だった。

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10月26日(土)

 「インドツアー2013」パンジャーブ~デリー編、デリーに着いたのは現地時間午後6時頃。去年はその後、さらにムンバイまでのフライトだったから、今年は楽だ。

 それにしても、いつもながらエア・インディアのオバチャンぽい(といっても,皆私よりは年下だろう)キャビンアテンダントの面々、彼女たちのサービスとは程遠い業務内容,あれはいったい何なのだ。ホスピタリティ=「おもてなし」ということばはどこに行った。

 などと空港内を歩きつつ考えたりもしたが、考えるだけ無駄なので、これからのプランについて頭を切り替えた。

 チャーターしたバスで今夜の宿、「メトロポリタンホテル」へ。ここはもともとNIKKO HOTELとして、「地球の歩き方」等でも紹介されていたはず。日本人や欧米人観光客にはなじみのホテルのひとつだろう。

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 ホテルの部屋はこんな感じ。写真では広く見えないが、実際はかなり広いし、何しろ清潔。
 
 ツアメンバー全員でのデリー初日の食事をどうするか。
 当初は、ホテルの近くにある「ベンガリマーケット」に繰り出して、チャット(軽食類)や南インドのドーサをアレンジした創作メニューなどいただこうと思ったが、諸般の事情を考慮し、ホテルのレストランZINGのブッフェディナーに変更。

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 ブッフェでは必ずスープをチェックする。これは「ベジタブル・トマト・スープ」。チキンやビーフのスープやエキスは使わないベジタリアン仕様だ。ズッキーニが入っていたのが、ちょっとシャレている感じ。

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 まずはスターター。マトンのシーク・カバーブ。フライポテト。白身魚と細い長ネギ、キャベツのサラダ。カバーブ以外はインド料理でない。

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 次にカレーなど。真上から時計回りに、
「メティ・パニール」(フェヌグリークの葉の香りを利かせたインド式カッテージチーズのスパイス煮込み)
「フィッシュ・コフタ・マサラ」(白身魚のすり身団子のスパイス煮込み)
「チキン・フライ」(スパイスが感じられず。インド料理ではないだろう)
「マッシュルームのマサラ」(トマトベースの濃厚ソース煮込み)
「ダール・ダバ」(いくつかの挽き割り豆の煮込み)

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 左に「ナスのトマトカレー」(ナスは縦4つに切れ込み入り。しかし、詰めものはしてない)。
 右に「ダヒ・ワレ・ムルグ」(ヨーグルトベースのチキンカレー。チキンは骨つき、酸味が予想以上)
 下は「パニールのステーキ」(スパイスやハーブでマリネしたパニールの鉄板焼き)
 白いご飯はバスマティ・ライス。

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 真上から時計回りに
「ジャガイモとビーツのサラダ」
「クスクスとパセリのタブーリ風」
「ラムとスプラウトのサラダ」
 完全に多国籍状態。意外に赤身のラムとスプラウトを合わせて冷やしたメニューが美味。

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 精白小麦粉の強制発酵パン「ナーン」や全粒粉の無発酵パン「ローティ」の盛り合わせ。サイズが小さいのが本場ならでは。

 欧米や日本人客がメインターゲットのためか、香菜が一切不使用だったり、本格度合への追及が物足りなかったりと、気になる点は多々ある。

 しかし、こういう料理は食べやすく、スッと胃に収まり、ブッフェ向きの展開である。事実、ツアー参加の皆さんもガンガンおかわりしていたし、私も、これはこれでエンジョイした。

 最初の一夜から、ためになった。明日からも楽しみだ。

《このブログを書いているときのBGM》
LOU REED『TRANSFORMER』(1973)
 ルー・リードが27日に亡くなったとのこと。合掌。
http://www.youtube.com/watch?v=FwDZT8XXkFw
「ワイルドサイドを歩け」は人生訓である。どうもありがとう。

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10月26日(土)

 台風の影響で飛行機がどうなるのか、ハラハラしつつ迎えた「インドツアー2013」パンジャーブ~デリー編の出発日。

 成田の出発ロビーで確認したところ、ホッとしたことに、欠航どころか,定刻より10分早く出発するという。

 わがツアーメンバーもいきなり、第2ターミナルと第1ターミナルを間違えてしまった方がいたが、無事全員集合。エア・インディアでの出発となった。

 定刻より10分早い、といきまいた割に(?)飛行機は滑走路上で立ち往生が長く、結局離陸したのは定刻を1時間過ぎていた。ま、エア・インディアだからね。

 デリーへの直行便の機内食はこんな感じ。
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 ベジタリアンをチョイス。チキンだと左にチキンカレーがセットされていた。
 右はジャガイモ、ピーマン、インゲンなどのサブジ風。意外にもかなり辛い。
 右はトマト風味のやはりサブジ風。
 真ん中はジャスミンライスの上に揚げたカシューナッツとレーズンをのせたプラオ風のご飯。
 さらに上には生野菜(別添のドレッシングをかける。塩はついていなかった)、左にチョコレートケーキ。それだけ。

 右と左の料理の具材と調理法がほぼ同じなのが、とにかく気になった。さらには繊細なスパイスの風味がほぼ皆無なことも。技術、センスとも再考を要するのではないか。ま、私が指導すれば、もっとよくなるはずだが。

 以前はメインのほかバンズ、ヨーグルト、そばや和風前菜、インド製ピックルなどついていたのが、皆省かれているようだ。

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 ちなみに食前のドリンクでビールをオーダーすると勝手に2本置いていくのが、最近のエア・インディア流。大雑把である。なぜかブランドもカールスバーグ。インドのビールに、なぜしないのだろう(日本では見かけないが、本国に缶ビールはある)。

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 着陸1時間半ぐらい前に出る「リフレッシュメント」。キュウリやトマトの野菜サンド。チーズの黒パンサンド。フルーツ。カスタードのタルト。当たり障りのないメニューといえる。

 機内で今までのレシピや食べ歩き記録を記したノートなど調べてみたら、去年とほぼ同じ内容だった。進歩もやる気も感じられない。

《このブログを書いているときのBGM》
MC5『HIGH TIME』(1971)
 CDプレーヤーのないデリーのホテル早朝4時半、YouTubeで聴いている。
http://www.youtube.com/watch?v=esIC54ezrHM

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