カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2012年10月

10月22日

 朝食の後、ゴアの州都パナジやオールド・ゴアなどを周遊。去年までのツアーでは観光的要素をあえて意識的に排除したが、今回は場所が場所なので、一応「観光」してみた次第。

 いろいろ巡って、午後2頃。やってきたのはボンダPONDAという街にあるSAHAKARI SPICE FARMというスパイス・プランテーション。

 さまざまなスパイスの生育する姿を見られる上、おいしいランチもいただけるという一石二鳥のスポットである。

 こんな時間なので、まずはランチということに。

イメージ 1
 左のグラスは「レモングラス・ティ」。レモングラスのハーブティは胃をスッキリさせてくれる。
 右は「カシュー・フェニー」。アルコール度数40度ほどある蒸留酒で、香りもバツグン。
 これらが、ウェルカム・ドリンクになるわけだ。
 バックにぼんやり見えるのは「カシューナッツ」。塩味もつけていないようだが、これまた美味。
 
イメージ 2
 まずはスターター(前菜)。ジャガイモのバジ(パコラ、バジャなどともいう)。
 ベースン(ヒヨコ豆の粉末)の衣の揚げもの。チャツネが欲しかったが、見当たらず。でも、おいしかった。

イメージ 3
 筒切りにした魚にセモリナの衣をまぶして揚げたフライ。セモリナフライはゴアに来て、早くもおなじみに。クセになるウマさだ。

イメージ 4
 野菜のおかずの定番、FUGATH。もともとマハーラシュトラでよく見かけるキャベツのスパイス炒め蒸し。ココナッツで仕上げるところは南インドのポリヤルに似ているが、材料がよりシンプルで、さらにやさしい味わい。

イメージ 5
 上記のおかずに「エビのRAVA FRY(セモリナ衣の揚げもの)」をプラス。ビールも欲しくなる。

 カレーはこの後、続く。

《このブログを書いているときのBGM》
JESSE WINCHESTERのデビュー盤(1970)
 ロビー・ロバートソンがプロデュース、トッド・ラングレンがエンジニア、バックはザ・バンド。わるい作品ができるわけがない。ベトナム戦争の徴兵忌避でカナダに流れた気骨のシンガーはイイ声をしている。


★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



10月22日(月)

 ゴア南部のコルバCOLVAビーチは、ヒップな沈没系バックパッカー(かつては私もそんなノリだった)で有名なアンジュナやカラングート・ビーチと異なり、インド人観光客がのんびり楽しんでいる。

 そうした場所に宿をとったのは、よりインド料理に接近していきたいと考えたからでもある。

 滞在2日目の朝、昨日とは異なる南北インド料理のブッフェ。

イメージ 1
 南インド料理のプレート。
 右上の茶色はウラド・ダールをすりつぶした生地をドーナツ状に揚げたワダ。
 下の白く平べったいパン状なのは、米とウラド・ダールをすりつぶしてから外気に一晩置いて発酵させた生地をやや厚めに焼いたウタパム。
 カレーはサンバル。野菜入り豆カレーなどと訳され、タマリンドの酸味、つぶしたコリアンダー・シードやカレー・リーフの風味が本来特徴的だが、ここのは、そうした南インドらしさはやや希薄。
 上にある白いのはココナッツのチャツネ。青唐辛子やレモン汁などで風味を整える。美味。

イメージ 2
 北インド料理式の朝食。
 ヒヨコ豆のスパイス煮込みである「チャナ・マサラ」と、精白小麦粉をプーリのような揚げパンに仕立てた「バトゥラ」の組み合わせ。典型的なデリーあたりの伝統的朝食セットだ。

イメージ 3
 こんな風にカレーをパンにかけ、その後、手で食べるのが、私は好きだ。

 南インドの方が油も少なくヘルシーなのだが、実際のところ、北インドの方がおいしかった。昨日もそう。場所的には南インドの方がピッタリ来て当然なのだが…。

 南インド料理は明日に期待しよう。

《このブログを書いているときのBGM》
KALEIDOSCOPEのベスト盤
 60年代後半にデヴィッド・リンドレーらが組んでいた、明らかに早すぎたエスニック&ワールドミュージック的音楽集団のベスト盤。
 イントロから、トルコの弦楽器サズーがパワー全開。こんなバンド、あの時代にいないだろう。
http://www.youtube.com/watch?v=tBqP33iEaWw

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



10月21日(日)

 インドのゴアといえば、やはりビーチ・リゾート。
 
 というわけで、ゴア滞在初日の夕食はビーチレストランでゴア料理をチョイス。BENAULIMにある「JOECONS BEACH RESORT」へ。

イメージ 1
 白身魚のRAVA(セモリナ)フライ、イカのスパイスフライ、奥にキャベツやタマネギの青唐辛子入りアチャール(塩とレモンの浅漬け)。
 セモリナ衣のシーフードフライはランチでもいただいた。ゴアの定番だ。香ばしくておいしい。イカもカリサクの衣がスパイシーで美味。イカ自体も味が濃い。
 アチャールは一見地味だが、刻んだ香菜や青唐辛子がいいアクセント。レモンと塩による味の締め方も揚げものにピッタリだ。

イメージ 2
 タイガープローンのグリル。20年以上前、初めてゴアに来てから、ずっとビーチで食べているメニューの1つ。殻までウマい。

イメージ 3
 「ゴアのタンドゥーリ・チキン」ともいうべき存在感のCHICKEN CAFREAL。香菜や青唐辛子をすりつぶしたマサラでマリネしたチキンの炒め焼きだ。この店のは、食べやすくカットしてからマリネし、焼いてあった。

イメージ 4
 写真ではわかりにくいが、全長50センチほどはある巨大なハタのような魚のスパイスグリル。

イメージ 5
 香菜や青唐辛子のライトグリーンな色のマサラで味つけ。魚も新鮮で美味。

イメージ 6
 カレーもいろいろいただいた。写真は左から「エビとオクラのココナッツカレー」「ポーク・ビンダルー」「ベジタブル・シャクティ(XACUTI)」。
 個人的には、普通はチキンで作るシャクティがスパイシーでおいしかった。

 ビーチならではのリラックスしたムードでいただくゴア料理のディナー。もちろんビールやゴアの地酒、フェニーもいっしょに。いい夜だった。

《このブログを書いているときのBGM》
DAVE MASON『IT'S LIKE YOU NEVER LEFT』(1973)
 デイヴ・メイソン、けっこう好きだ。初期のトラフィックではシタールを弾き、その後、アメリカ南部のスワンプロックへという流れにも、好感が持てる。

 この曲は日本ではシングルにもなって、ラジオ番組ではそこそこオンエアされた気がする。
http://www.youtube.com/watch?v=SUO2AaX82SM&feature=related

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




 
 
 

10月21日(日)

 前の記事の続き。

イメージ 1
 ピタとバゲットの中間のようなパン。いわゆる「ゴア・ブレッド」の1つだろうか。粗挽きのライ麦のようなものも練り込まれて美味。カレーやおかずによく合う。

イメージ 2
 エビのセモリナフライ。衣がセモリナで香ばしく、小ぶりのエビは味が濃い。エビ好き日本人にはたまらない。

イメージ 3
 ニンジンとコーンの炒めもの。サブジよりも軽く、温サラダに近いニュアンスも。

イメージ 4
 インゲンのココナッツ炒め。これもポリヤルよりシンプルで軽い仕上がり。 

イメージ 5
 ふっくらとしたインディカの赤米ライス。赤米ではケララが有名だが、ゴアでも食べるらしい。日本の玄米に似た食感でカレーにもよく合う。

イメージ 6
 ココナッツ・ミルクたっぷりのチキンカレー。チキンは骨つきでダシもよく出ている。ホール・スパイスやカレー・リーフが見当たらないのが、おもしろかった。

イメージ 7
 ゴア・ソーセージとジャガイモの炒めもの。ゴア・ソーセージも名物。チョリソーのインド版だ。

イメージ 8
 締めのスイーツはやっぱりベビンカ。これまたゴアを代表するメニューの1つ。

 通常のインド料理よりはるかにヨーロッパ的な仕上がりのものが目立つが、それでもやはりインド料理、それがゴアの食文化である。

 いきなり、ツアー参加者全員が懐の深いゴア料理に魅了された。
 ごちそうさまでした。

《このブログを書いているときのBGM》
RAVI SHANKAR『CHANTS OF INDIA』(1997)
 ジョージ・ハリソンがプロデュースしたマントラとサウンドのコラボアルバム。シタールがあまり入っていないのがイイ?
http://www.youtube.com/watch?v=CleSQOPd5rM

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



10月21日(日)

 ビンダルーやカルディーンのレッスンの後、美しく花の咲き乱れる中庭に配されたダイニングでカトリック系ゴア家庭料理をメインにしたランチ。

イメージ 1
 エビとチーズのパフ。ゴアの代表的スターターの1つ。

イメージ 2
 ポテト・チーズ・ボール。おしゃれでキュートなプレゼンテーション。

イメージ 3
 イカのミントとブラック・ペパー・ソース。イカとミントがバツグンに合う。

イメージ 4
 トマト・スープ。オーソドクスなインドのスープだが、生クリームはかなり少ないようだ。こちらの方が私は好き。

イメージ 5
 一見「普通の野菜サラダ」(といっても、そもそも「普通の野菜サラダ」がインドの地方都市のさらに田舎にあること自体驚きだ)。が、よく見るとザクロがあしらわれている上、アボカドまで入っていることが判明。

イメージ 6
 塩、コショウ、レモン汁、オリーブ油で味つけされたと思われるアボカドのスライスはしっかりとした食感。インドでアボカドを食べたのは初めて。

イメージ 7
 ニンニクと青唐辛子をまぶして焼き上げられたハタのような白身魚。香りもよくバツグンの味わい。日本でもマネしたい。

 旧フランス領だった南インド、ポンディシェリの料理にも似た、独特のエキゾティックな感覚に興奮。

 その上、よくよく見れば使われている皿もアンティーク(こちらも、そもそも陶磁器を使うこと自体インドでは珍しい。普通はステンレスかバナナの葉だ)。こういうところも印象に残る。

 
 料理はまだ続く。

《このブログを書いているときのBGM》
THE ALLMAN BROTHERS BAND『FILLMORE EAST LIVE』(1971)
 今日は私のヒーローの1人であるDUANE ALLMANの命日。
 バンドはもちろん、セッション参加の作品も必聴。これもその一つ。何度聴いても鳥肌のソロ。
http://www.youtube.com/watch?v=2OYV3AMjmbs
 マッスル・ショールズで最も初期のセッション。これもスゴイ。
http://www.youtube.com/watch?v=7KU5hz5MWdU&feature=related

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!



↑このページのトップヘ