カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2011年09月

9月某日

 やんばる産使用率58パーセントという驚異の国産重視スパイスパウダー「やんばるスパイス」、実は今月から地元沖縄で15グラムの小ビンを売り出しました。

 私の手元には200グラムの業務用があります。

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 太陽の光でも焼けないよう、厳重なパッキングにしました。これなら長期保存も万全です。

 2種類のウコン、ショウガ、島唐辛子、クミン、コリアンダー、クローブ、シナモン、カルダモン。9種類のスパイスを私が配合設計し、沖縄でブレンドしました。
 2種類のウコン(ターメリックですね)、ショウガ、島唐辛子が国産やんばる産です。

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 初期に作ったパッケージなので、名称に「仮」とあります。カワいいデザインですね。

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 中味はこんな感じ。
 カレー粉の持つ親しみやすさとガラム・マサラの持つ奥深い香りを同時に実現し、しかも外国産のスパイスにはない、独特の「フレッシュ」さや「ハーブっぽさ」も引き出しました。
 はっきりいって「世界初の素晴らしい味と香り」です。

 来月以降、東京では「サザンスパイス」他、ごくごく限定的に販売開始です。

 また11月からは「サザンスパイス」のレッスンでも「やんばるスパイス特別講座(仮)」をスタートさせます。
 インドのスパイスにはない新しい世界、お楽しみに。

★沖縄での販売状況は、こちらのブログをどうぞ。
 私も来週火曜日、やんばるに伺い、皆さんに料理をお作りします。
http://blog.livedoor.jp/yukio0608/archives/51961625.html

《このブログを書いているときのBGM》
RY COODER『GET RHYTHM』(1989)
 個人的には、RYさんの最高作の一つだと思っています。アナログでも持っています。
http://www.youtube.com/watch?v=trO1RY3KC44&feature=results_video&playnext=1&list=PL0F616270490D7C1C

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へどうぞ!



 

9月某日

 本場の庶民派インド料理が「ナーン」と「タンドゥーリチキン」ではないように、ベトナム料理の代表はフォーや生春巻きばかりではないことが、伊藤忍さんの本を読めばよくわかります。

 そんなことも話しつつの打合せ兼会食はまだ続きます。

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 厚揚げ仕立ての豆腐に米粉の衣とゴマをまぶして揚げたもの。お隣のタレも美味でした。

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 イカと野菜のレモングラス炒め。ご飯がすすむ味つけ。これがベトナムおかずの真骨頂でしょうか。

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 フォー。牛でも鶏でもなく、アサリ。サッパリとしてダシもたっぷりで、バツグンでした。

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 デザートのケムボー。アボカドのディップにココナッツアイスのせ。不思議なコラボ、美味でした。

 ベトナム料理の深い魅力の一端を存分に満喫しました。また伺いたいと思います。
 ごちそうさまでした。

《このブログを書いているときのBGM》
フラワー・トラベリン・バンド『SATORI』(1971)
 世界レベルのロックを展開していた稀有なバンドの一つですね。幻のストーンズ公演の前座も決まっていただけに残念です。
http://www.youtube.com/watch?v=jI1lEluipBE&feature=related

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9月某日

「マイマイ」のオーナーシェフは「パインミー」に関する本を著す達人。というわけで、普段は土日のランチでしか食べられないバインミーを、しかもベトナム流、ラオス式の2種類で作っていただきました。伊藤忍さんのおかげでもあります。

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 こちらはベトナムスタイル。奥にチラリと見えるのがラオス式。具材、味わいの違いを楽しみました。

 私、ちゃんとしたバインミーをいただくの初めてでしたが、そのおいしさにノックアウトされました。イースト・ミーツ・ウェストという感じで、フランスのバゲットタイプのパンに、ダイコンやニンジンのなますや香菜を含めたアジアンなフィリングがたっぷり。そのハーモニーがバツグンなのでした。

 また、意外だったのはパンそのものの食感。軽くて独特のキレがあり、フランスのバゲットで作ったのでは無理な感じでしたが、聞けば、やはり特注のパンをベーカリーで焼いているのだそうです。

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 ラオスのビール、ビア・ラオの黒。グラスもキンキンに冷えていてうれしいですね。

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 とうもろこしと香菜のかき揚げ風。衣は何かなと思っていたら、伊藤さんが「米粉ですよ」と。ベトナム料理のプロといっしょだといいですね。

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 手羽先の揚げ物。カリカリに揚げてあり、ニョクマム風味で仕上げ。ビールに最高ですが、おかずにもピッタリでしょう。

 生春巻きやフォーだけがベトナム料理ではないこと、よくわかりますね。それにしても、バインミーには参りました。

《このブログを書いているときのBGM》
THE CULT『LOVE』
 暗い「サザン・デス・カルト」というバンドがツェッペリン化する前の作品。サイケでニューウェイブなノリがいいと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=g3DgAJwVeVU
 好きな曲、好きなビデオです。

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9月某日

 ベトナム料理家の伊藤忍さん、タイ料理家の長澤恵さんと打合せを兼ねて会食。
 伊藤さんの友人である足立由美子さんがオーナーを務めるベトナム屋台食堂「Mai maiマイマイ」を訪ねて、江古田へ。

 伊藤さん、長澤さんとは、それぞれ食事をしたり、仕事でコラボしたりというお付き合いはあったのですが、3人が一堂に会するのは今回が初めて。

 打合せ内容は「12月に行う3人合同のクリスマスイベントについて」。

 ベトナム、タイ、そしてインドのスペシャルなメニューを3人の料理家が作り、食べ、飲んでいただくイベントを都内で行います。『LOVE INDIA 2011』もよかったですが、今度はアジアをまたがる食の旅。絶対皆さんに来ていただきたいイベントなので、クリスマス空けておいてください(詳細は別途)。

 もちろん、打合せと同時に料理も楽しみました。

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 ベトナムやラオスのビールなど、お酒のラインアップも充実。うれしいですね。まずはベトナムの黒ビールをいただきました。ロータス(?)のロゴマークがインドを思い起こさせます。

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 ボイルした豚肉(脂の感じがよかったです)とたっぷりの野菜のライスペーパー包み。

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 自分で巻くのですが、具を欲張りすぎなのか、かなりヘタクソです。昔、多国籍料理店のシェフをしていたとき、中国の揚げ春巻きなど出していたのですが…。ともあれ、味はバツグン。インドにはない味わいでした。

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 焼きナスの和え物。インドにも焼きナスのメニューはあるので、思わず比較してしまいましたが、当然ながらまったく別のアプローチで、これまた美味。

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 手作りのさつまあげ。ディルの生葉が入っているのがポイントです。ベトナムでディルとは意外かもしれませんが、けっこう使うそうです。ちなみにインド料理にもディルは登場します。

 いずれもバツグンな出来映え。盛り付けのセンス、さらには店内外のディスプレイのカッコよさにもシビレました。さらに宴は続きます。

《このブログを書いているときのBGM》
SUPERHEAVYの同名アルバム(2011)
 ただ今、我が家でも、スタジオでもヘビーローテーションな1枚。
 賛否両論あるようですが、私は大好きです。ミック・ジャガー、最近のストーンズより、よっぽどいいボーカルを聴かせてくれていると思います。そして、もちろんインドの天才ARラフマーン。彼に注目してください。
http://www.youtube.com/watch?v=Lh-cSS7O7lg&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=B6V1G-vXxHg&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=Hu_MhgIFDGM&feature=related

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9月某日

 本日もクッキングスタジオ「サザンスパイス」のレッスンで、「カレーやインド料理を作るのに鍋を買おうと思うのですが、どこに気をつければいいでしょうか」というご質問をいただきました。これは、たいへん重要な質問です。

 チキンカレーや豆カレーなどの煮込みカレーに私がおすすめするのは、直径21センチで、底が厚く、フタが付いた深めの鍋。材質はアルミ、ステンレス、ホーロー、どれでもオーケーです。これなら標準的な4人分の調理に最適な上、たいてい15人分ぐらいまで仕込みが可能です。

 クッキングスタジオ「サザンスパイス」でも、鍋は21センチの業務用アルミ鍋フタ付きが基本です。

 直径21センチ。これに大きな意味があります。

 タマネギ1個分=約200グラムのスライスまたはみじん切りをうまく炒めることがインドカレー成功の第一歩。そのためには、21センチが最適なのです。

 具体的には
・油の量をコントロールしやすい→21センチなら、鍋底にたまるオイルの量=南インド料理で大さじ2、北インドの肉カレーで大さじ3程度です。鍋が大きいとオイル過多になります。
・タマネギの水分蒸発のコントロールがしやすい→鍋が小さいと、いくら炒めてもタマネギは水っぽくベチャベチャ、大きすぎる鍋だと水分が蒸発しすぎて焦げやすくなります。

 さらに、カレーベースの炒めやカレーの煮込み時も同様で
・タマネギにトマトやヨーグルト、スパイスなどの入ったカレーベースを炒めるとき、水分量をコントロールしやすい。大きい鍋は焦げやすく、小さい鍋は水分が飛ばず、ベチャベチャ。
・チキンや野菜などの材料を入れ、煮込む際も、水気の蒸発や温度調整が楽。小さい鍋だと、なかなかきれいに煮詰まらないですし、大きい鍋では煮詰まりすぎます。

 ポイントは「水分調整のしやすさ」。タマネギをきれいな黄金色に炒めるのも、元はタマネギの持つ水分の飛ばし方が第一歩。カレーのトロミや濃厚な味わいも煮詰め方一つですが、これも換言すれば水分調整です。

 そんなわけで、21センチの鍋はビギナーの方がうまくカレーを作るのに必需品だと思います。

 例えば、インターネットで「アルミ鍋 21センチ 業務用」で検索すれば、安価なものが多数出てきます。これらを活用するのも、一つの手です。


 とにかく、鍋の大きさとカレーの出来映え、これは関係性大なのです。インドでも、仕込みごとに鍋の大きさ、熟慮していますよ。

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 カレーだけではなく、チャイを淹れるときも鍋の大きさは重要。オールドデリーにて。

《このブログを書いているときのBGM》
BILLY COBHAM『SPECTRUM』(1973)
 千手観音という異名を誇る手数の多いドラマーのソロ作品。ヤン・ハマーも参加していて、本来、全然好きでない音楽ですが、ギターがトミー・ボーリンなので聴いています。パープルのイメージで聴くと、見事にはぐらかされます。圧倒的なスピードとキレそしてグルーヴ、実に惜しい才能を亡くしました。
http://www.youtube.com/watch?v=7Mzb8XeATtM&feature=related

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