カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2009年05月

4月某日

 大崎にも支店ができ、今ノッテいるインドレストランのひとつ「アヒリヤ」の代々木本店でランチ。


 日替わりのカレー2種類とナーン、サラダがついて、たしか840円。コストパフォーマンスのいい店といえる。

イメージ 1
 ジャガイモとナスの煮込みカレー。北インドで「ダバ」だとか「ダルバル」と呼ばれる食堂でよく出されるような、ホッとする味わい。こういう野菜カレーは好きだ。

イメージ 2
 チキン・キーマとマッシュルームのカレー。おそらくヨーグルトがベース。汁気多めなのは現地にあるスタイルだ。マッシュルームが「しめじ」なのは、個人的にはウームというところ…。

 そもそもマッシュルームのカレーって、貝類カレーとともにあまり私は食べない。インド人のベジタリアンのヨガの先生や、お坊さんなども避ける食材の一つだ。

 ダールとアールー・ベイガンなんて組み合わせなら、もっとうれしかっただろうな。ま、これはこれでイケましたが。

《このブログを書いているときのBGM》
タジ・マハール『ジャイアント・ステップ』
いかがわしい名前だが、プロクレッシヴ・ブルースともいうべき、カッコいい音楽を終始一貫続けている黒人ミュージシャンだ。最近はワールド・ミュージック色も濃厚だが、70年代初期のこの頃は、私がもっとも好きなギタリストの一人、ジェシ・エド・デイビスらとともに、泥臭くてブルージー、しかもロックンロールな音楽を展開している。
 




 

4月某日

 最近のインド人は、実はスープ好き。

 もともと、ぶっかけメシを手食する食文化のインドだから、スプーンですくってすするスープはチャイなどと同様、外来系のメニューだろう。

 それにしては、路上にスープ専門の屋台があるほど、今や軽食として人気があるのはおもしろい。

イメージ 1
 これはインド製マギーのインスタント・スープ・シリーズから「ダール・トマト・スープ」のパッケージ。アミノ酸系調味料無添加で、動物性原材料も無使用だそうだ。なかなか頑張っているな。

イメージ 2
 お湯を注いでかきまわすと、できあがり。上に浮いているのはカレー・リーフだ。ダールの風味、トマトの酸味のバランスがなかなかよく、侮れない味わい。うーむ、インドを思い出すなあ。

イメージ 3
 全部飲み干すと、底にはマスタード・シードが。インスタントでも、こんな風に、まじめにスパイスを利かせるのがインドっぽい。好きだな、こういうノリ。

 日本では売られていないと思う。アンビカ・トレーディングさんあたりが輸入してくれれば、私、販促しますよ。いかがですか?

《このブログを書いているときのBGM》
ガンズ・アンド・ローゼズ『チャイニーズ・デモクラシー』
何か、インスタントで作ったような曲が多いな。とりあえず金が欲しいので作りました感が濃厚。名曲揃いのファースト・アルバムの出来がよすぎたバンドの宿命か? 私は『ユーズ・ユア・イリュージョン』の2枚や『スパゲティ・インシデンツ』も好きだが、これはねえ…

5月某日

 原宿のメキシコ料理店にて、「早大ロックライミング」の仲間たち(岩登りではない。日本屈指のブルースマンたちをはじめとして、ナイスなミュージシャンを数多く輩出している、ハードな音楽サークル。今回の参加者はほとんどが後輩)と会食。


 中には25年ぶりに会う方もいて(元スーサイドのアラン・ヴェガのソロアルバムなど借りました)、個人的には温かく、またありがたい会合となった(一応「ロックラ・グルメ会」というネーミングの集まりだ)。

 もうひとつ注目すべきはこの場所。
 80年代、日本の「クラブ・カルチャー」(当時はそんな名前すらなかったが)を牽引した総本山のひとつ、「ピテカントロプス・エレクトス」の跡地なのだ。


 YMO系、メロン、ミュートビート(屋敷豪太氏の後、ドラマーとして活躍した今井君は昔のバンド仲間で、一時はいっしょにバンドをやる話もあった)などを輩出した伝説のクラブが(高い店で、なかなか行けなかったが)、今はメキシコ料理店とは時代の変遷が胸に迫った。また「東京イン・アンド・アウト」という雑誌を思い出したりもした(バックナンバー持ってます)。

 ともあれ、いろいろな意味で感慨に満ちた夜であった。
 ここをチョイスしてくれたF君、ありがとう。

《このブログを書いているときのBGM》
近田春夫とビブラトーンズのベストCD。これまたピテカンぽい。

5月某日

 千葉県新検見川などにある老舗のインドレストラン「シタール」の増田社長から電話。今年初入荷のインド産アルフォンソ・マンゴーを自宅に送っていただけるという。
http://www.sitar.co.jp/

 いやあ、何たるラッキー! 
 検疫の関係もあり、ここ2・3年ほど前までは、日本で生のインド産マンゴーは食べられなかった。
 それが今では東京に居ながらにして、インドならではの味わいを楽しむことができる。素晴らしい!

 そもそも増田さんはアジャンタの先輩である。ただし、私が修業を始めた頃には、すでに独立し「シタール」を千葉で屈指の繁盛店に育てていた。

 また、やはりその頃から既に「インドのマンゴーをジュースにして、日本で販売」しているという話も、どこからか伺った覚えがある。

イメージ 1 
これが噂のマンゴー・ドリンク。

イメージ 2
 こちらはインド秘伝のはちみつドリンク。

イメージ 3
 タグが付いたマンゴー。いかにもゴージャス。

イメージ 4
 並べるとさらにいい。

イメージ 5
 この色、そして香りのよさったらないな。もちろん味わいもサイコー。

おいしいインド産マンゴーに日本でありつけるのは、この時期だけ。心して味わおう。

《このブログを書いているときのBGM》
ロバート・ナイトホーク『ブリックス・イン・マイ・ピロウ』(1951~2年)
不世出のブルースマンが残した作品集。高校の頃アナログで聴きまくり、今回はCDで。相変わらずのカッコよさにシビレまくる。


 
 

4月某日

 たまたま訪れたJR日暮里駅。その近くで、パキスタン資本なのに南インド料理を出す店を発見。

イメージ 1
 マサラ・ドーサにカレーやライスのついた妙な構成のランチセットをオーダー。聞いたら調理人はデリー出身だという。
 何だかダラケたドーサだ。

イメージ 2
 付属のカレーなど。右からラッサム、サンバル(小ネギのせ)、チャナ・ダールのカレー(これは完全に北インド式)、ココナッツ・チャトニ、ミント・チャトニ(これも完全に北インドのスタイル)。
 やはり、北の人が見よう見まねで作った感じが濃厚。
 北インドのグリーン・チャトニをドーサにつけるが「ホント合わねえな、コレ」というのが、私の本音。
 チャナ・ダールも始末に困ったし、サンバルもよくわからん味わいだった。

イメージ 3
 バミセリのミルク煮込み。サービスでいただいた。これが一番うまい。

 もうちょっと、ていねいにメニュー構成を考えればいいのに。
 南インド料理ブームみたいなものに乗っかってやっている感が強い店だった。

《このブログを書いているときのBGM》
クリス・スペディングの同名ソロ。
何といっても「ギター・ジャンボリー」これに尽きます。

↑このページのトップヘ