カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2008年11月

11月某日

 近くのクイーンズ伊勢丹で駅弁大会みたいのをやっていたということで、つれあいが青森のお弁当を買ってきた。

 東京では、何といっても京王百貨店の駅弁大会が盛大だ。毎年、新ネタを用意するバイヤーの方のご苦労は私もわかるが、それにしてもあの充実振りはスゴイ。あれだけ目移りするデパートの催事は少ないだろう。

 クイーンズはデパートではなく高級スーパーだが、なかなかおいしそうなお弁当が全国から集まっていたらしい。

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 これがパッケージ。

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 脂の乗った鮭の切り身、味の濃いイクラ、子持ちのホタテ、ふわふわの錦糸卵、パリパリとした柴漬風のお漬け物など。
 おいしくて満足のお弁当だった。

 うまい弁当というと、ありきたりだが、横川の「峠の釜飯」、富山の「ますのすし」、森の「いか飯」などをすぐに思い出すが、この青森のお弁当もかなりイケた。

《このブログを書いているときのBGM》
マーヴィン・ゲイ『アイ・ウォント・ユー』。『ホワッツ・ゴーイン・オン』では反戦や環境問題など社会派なテーマが印象的だったモータウン・ソウルの覇者だが、76年のこの作品では見事なセクシー路線の名盤に仕上がっている。甘口のカッコよさが全開。

テロリストを全員殺して、一件落着?
いいのかな、そんなまとめ方で?

11月某日

 日本で珍しい、日本人による南インドそれもケララ料理に的を絞った店のランチ・ミールスをいただく。

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 画期的なのは、予約なしで、すべての料理が食べ放題であること。

 かつて、私がシェフをしていた店では、本場と同じくミールスは完全食べ放題だったが、経営方針から予約制だった。そのハードルをこの店が取っ払っているのは素晴らしいことだ。

 若い日本人シェフは本場コーチンでの修業経験あり。
 素材の選び方や調理法にもこだわりを感じさせる。

 従来、日本でインド料理店を営む日本人シェフは「アジャンタ」系とその系列店出身がほとんど。そういう点でもこの店は独自の個性が光る。

《このブログを書いているときのBGM》
グレートフル・デッド『ブルース・フォー・アッラー』(1975年)。何やら意味深なタイトルだが、中味はいつも通りのレイド・バックしながらも独自のテンションを感じさせるデッド・サウンド。こういう音を聴いていればテロなど起きないだろうに。



 

11月27日

インド系ポータルでの報道。
ボンベイ・タージが美しいだけに、余計にいたたまれない感じになる。
http://www.indochannel.jp/index.html

爆破のあった店の一つ、「レオポルド・カフェ」はかつて私も訪れ、料理がおいしくて印象的だった店。

そして、もちろんレストラン式インド料理の最高峰がボンベイ・タージ。
私の師匠もかつてここで働いていたし、他にもここから巣立った名シェフは数知れず。
そこがこんなになってしまうとは、いまだに信じられない。

《このブログを書いているときのBGM》
キング・クリムゾン『クリムゾン・キングの宮殿』。
「ビートルズの『アビー・ロード』を蹴落としてチャート1位獲得」とははたして真実だったのか?
よくわからないが、とにかく1969年の時点で、真に先鋭的な音楽であったことに間違いない。


ご冥福をお祈りします。

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