3月某日
砂肝のマサラ、ミーン・コロンブとともにオーダーしたのが、ホウレンソウの入ったマトンカレー。
現地で「サーグ・マトン」「サーグ・ゴーシュト」などといわれるカレーだ。
現地で「サーグ・マトン」「サーグ・ゴーシュト」などといわれるカレーだ。
サーグは青菜、ゴーシュトはマトンのこと。特に青菜がホウレンソウを指す場合は「パラク・マトン」などとも呼ばれる。
青菜がホウレンソウを指さない場合などあるのか、と怪訝に思う方もいるだろう。
これがあるのだ。例えば、北インドのパンジャーブ地方には、カラシ菜を使って、ホウレンソウのカレーとまったく同じものが作られる。これは「サルソン・カ・サーグ」であって、パラクとは呼ばない。

これがアジャンタ式のラム肉とホウレンソウのカレー。上にのっているのはショウガの千切りだ。
肉は見えないが、軟らかく煮込まれた骨無しマトンがゴロゴロと入っている。
奥に見える白いのはヨーグルトとご飯をミックスした「カード・ライス(ダヒ・ライス)」。
左にチラリと見えるのは、全粒粉の生地をタンドゥールで焼いた「タンドゥーリ・ローティ」。
私はナーンよりもローティの方が好きだし、たいていのインド人シェフもまかないを食べるときはローティにする。
私はナーンよりもローティの方が好きだし、たいていのインド人シェフもまかないを食べるときはローティにする。
ホウレンソウのピューレを使ったカレーを作るときのポイントのひとつは、できるだけ水気を少なく仕上げること。
その点で、このサーグ・マトンは十分素晴らしい出来映えといえる。
その点で、このサーグ・マトンは十分素晴らしい出来映えといえる。
色味については、鮮やかなグリーン色より、少し色があせるまで煮込んだ方がおいしい。
この店のは、色はきれいで、しかも味はノリノリ。
この店のは、色はきれいで、しかも味はノリノリ。
私が修業中の20年前は、ホウレンソウとマトン、あるいはホウレンソウとチキンのカレーはメニューに無かった。
ホウレンソウとカッテージ・チーズの「パラク・パニール」があるだけ。それも普通のインド料理店のとは少々レシピが異なっていた。
ホウレンソウとカッテージ・チーズの「パラク・パニール」があるだけ。それも普通のインド料理店のとは少々レシピが異なっていた。
パラク・パニールとサーグ・マトンはそれぞれ仕込み方が違うので、でき上がりもかなり異なるはず。
ともかく、このホウレンソウとマトンのカレー、味わいが濃厚でおいしい。おすすめだ。
ともかく、このホウレンソウとマトンのカレー、味わいが濃厚でおいしい。おすすめだ。
《このブログを書いているときのBGM》
チャンプルーDKI『ファンキー・ダンドゥット』(1991年)。冒頭からワイルド・チェリーの「PLAY THAT FUNKY MUSIC」、アニタ・ワードの「RING MY BELL」のカバーが秀逸。久保田麻琴氏のプロデュースが冴え渡った日本制作のエスノ・ポップ名盤。
チャンプルーDKI『ファンキー・ダンドゥット』(1991年)。冒頭からワイルド・チェリーの「PLAY THAT FUNKY MUSIC」、アニタ・ワードの「RING MY BELL」のカバーが秀逸。久保田麻琴氏のプロデュースが冴え渡った日本制作のエスノ・ポップ名盤。