カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

カテゴリ: インドツアー2017 南インド

12月17日

試食プレート等ついたトークライブ「ひとつのスパイスから料理が広がる スパイスセッション」ショウガ編は本日。

当日参加、オーケーです。

ご連絡お待ちしています。

お申込み等、こちらから。
http://southern-spice.wixsite.com/spicesession/schedule

渡辺玲
事務局スタッフ一同

 何だかんだで、すっかりレポートが停滞してしまった「インドツアー2017」(南インド・コーチン、ポンディチェリ編)。今回から、なるべく迅速にアップしていきたい。改めまして、皆さんよろしくお願いいたします。

 南西インド、ケーララ州最大の都市コーチンからクルマで2~3時間南下したところにあるアレッピーは、「バックウォータークルーズ」をメインにした観光スポットであるとともに、「アレッピーフィッシュカレー」に代表される、おいしいものの多い街でもある。

 われわれツアー一行もランチを楽しむため、アレッピーにやってきた。目指すのは「タフTHAFFレストラン」。市内に異なる業態の店舗をいくつか持つ、ケーララ・ノンベジ料理の名店である。

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 アラカルトのベジタリアン&ノンベジ料理も存分に堪能したが、メインはこの「フィッシュカレー・ミールス」。サンバル、ラッサムという南インドの2大菜食カレーのほか、ケーララの美味なるカレーや炒めものがおかわり無制限で食べられる大皿定食だ。

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 ミールスについてくる「アレッピーフィッシュカレー」。タマリンドではなく「コカム」による独特の酸味とシャープなチリの辛味のバランスが絶妙で、ご飯がいくらでも食べられそう。

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 こちらはカレーではなく、スパイシーな「フィッシュフライ」。筒型に切ったサワラらしき魚にスパイスを絡ませ、多めのココナッツ油で揚げ焼きしたものだ。

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 たくさんオーダーしたアラカルトのひとつ、パニール(インドのカッテージチーズ)を野菜といっしょにチリソースや中国醤油、そして南インドならではのスパイス使いで調理した「パニール・マンチュリアン」。マンチュリアンとは「満州風」という意味で、「インディアン・チャイニーズ(インド中華)」という特殊なカテゴリーに属するメニューのひとつだ。

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 この店は、大皿定食やフィッシュカレーのほか、ビリヤニがおいしいことでも名高い。これはパラパラでうまみの浸み込んだご飯の中に骨つき肉が見え隠れするマトンのビリヤニ。

 そのほか、いろいろいただいたが、ハズレたメニューはなく、どれもイケた。地元ケーララスタイルのメニューはもちろん、北インドのベジタリアンカレーも南インド式にアレンジしてあり、そのアプローチも、かつて私が修業中に慣れ親しんだものばかり。どこか懐かしい味わいだった。

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 北インドの「アールー・マタル」(ジャガイモとグリーンピースのカレー)。カシューナッツとココナッツのペーストが使用され、適度に「南インド化」されていた。

 美味なるランチの後、私たちはバスでさらに南下。風光明媚なリゾート地として有名なクマラコムにあるゴージャスなホテルを目指した。

《このブログを書いているときのBGM》
FOGHAT『ROCK'N ROLL OUTLAWS』(1974)
「ハードブギバンド」として、本国イギリスよりアメリカで人気だったバンドの4作目。
https://www.youtube.com/watch?v=kyyHkSbSyDg
 ジョン・リー・フッカーぽいブギ。ロッド・プライスのスライドもイイ。

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9月19日

 この日は朝食後、コーチンからより南に下った「バックウォータークルーズ」(水郷地帯の周遊。豊かな自然のほか、現地の皆さんの暮らしぶり、パームシュガーやヤシ酒づくりなども観られる)でも有名なアレッピーに向け出発。アレッピーの名店でランチをいただいた後、やはりリゾート地として有名なクマラコムに移動、夜はゴージャスなリゾートホテルでゆったりしていただく予定。

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 アレッピーのバックウォータークルーズ。中にはベッドや風呂、そしておかかえシェフつきの厨房機能も備え、宿泊しながら周遊できる、豪華なクルージングもある。

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 左下は、「マルチ・グレイン・ポンガル」。ふつうは米とムング・ダールでつくる「ポンガル」を雑穀やムング以外の豆(モスビーンズ)で仕上げている。
 その右は、セモリナの炒りゆで蒸しの「ラヴァ・ウプマ」。
 さらにその右にモスビーンズの「スンダル」(ココナッツやスパイス、ハーブで短時間炒めた「温サラダ」的一品)。
 右上は「ココナッツ・チャトニ」。定番だ。
 で、ちょっと驚いたのがその左にある「ベジタブル・マッパス」。
 ケーララを代表するカレーの1つだが、私は「たっぷりのコリアンダー・パウダーとココナッツ・ミルクで味つけする」と教わった。ところがこれは、ココナッツ・ミルクたっぷりではあるが、コリアンダーはあまり感じられない、というよりまるで入っていないようにも思われた。

 インド料理の魅力の1つに、集約あるいはタイプ化されにくい、多種多彩な個性の集積で成り立っている点が挙げられると思う。
 つまりはバリエーションや例外がやたらと多いというわけだし、「カレー」を筆頭に、料理ごとの定義にも難儀しやすい。

 それを浅薄な知識や経験のもと中途半端に集約し、貴重で実は豊富なバリエーションや例外に言及・関知せず、いい加減に最大公約化し、わかったようなつもりになっている輩は、日本のカレー系食品製造販売業界、外食業界、そしてメディア関係者に少なくないと思われる。

 そんなことを考えつついただく「ベジ・マッパス」は、軽い食べ口とは裏腹に、私の舌から脳へと続く記憶の回路に強烈なインパクトを与えてくれた。こういうことがあるから、現地主義丸出しで本場を渡り歩くことがやめられない。

《このブログを書いているときのBGM》
PETER GREEN『THE END OF THE GAME』(1970)
 フリートウッド・マックの創始者にしてイギリス屈指のブルースプレイヤーながら、薬と宗教団体への依存から音楽界からいったんドロップアウト。ギターと無縁の貧困の中再発見され、奇跡的なカムバックを果たしたギターマンの初ソロアルバム。絶好調時の緊張感が維持できず、垂れ流しのような音の連続だが、そこもまた気持ちイイ。
https://www.youtube.com/watch?v=5ev9voQFax8

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9月18日

 南インド・ケーララ州コーチン最後の夜は、トップクラスのホテルのダイニングを訪問。かつて、ダンチュウdancyu誌2007年のカレー特集号で、水野仁輔さんと私の2人組が現地取材した「カジノホテル」である(メインテーマの「チキンカレー」のほか「チキン・ビリヤニ」や「タンドゥーリ・チキン」「バター・チキン」など、多彩な美味を、コーチンとデリーを舞台に数多く紹介した)。

 あれから10年、その間にも何度かこのホテルにはお邪魔しているが、ツアーで伺うのはこれが初めて。思わず期待で胸が高まった。

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 またも登場の「ミーン・モイリー」。たしか2007年には、シェフに実地指導していただいた。

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「ケーララ・チキン・ロースト」。定番ともいうべき、安定感あふれる美味。

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 キャベツやニンジン、インゲンに似た豆などをココナッツ炒めした「トーレン」。こういう家庭的な美味につい惹かれてしまう私。

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 いろいろな野菜をココナッツや挽き割り豆などと煮込んだ「ケーララ風クートゥカレー」。タミルナードゥとは少し異なる味わいがいい。

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 カボチャの「エリセリ」。ローストしたココナッツの果肉が味の決め手。

 スターターからスイーツまで、20種類以上の料理をツアー参加者全員で満喫した。

 宿泊先としても超一流のリゾートホテルだ。たまにはプライベートでのんびりしたいと思った(当分無理か?)。

《このブログを書いているときのBGM》
WEST BRUCE AND LAING『WHY DONCHA』(1972)
 南インドにきて、なぜかマウンテン関連の音をやたらと聞いている。これはレズリー・ウェストが一時期パパラルディと別れ、ジャック・ブルース、マウンテンのドラムだったコーキー・レイングと組んでいたヘビーなトリオのせかんどあるばむ。新しさはまるでないが、クリームとマウンテンの合体はそれなりにスリリングだ。
https://www.youtube.com/watch?v=yMV2he9HhAU&t=1358s
 随所でレズリー・ウエストの弾くネバッコいスライドがいい味を出している。

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9月18日

 南インド、ケーララ州コーチン。早朝まで雨だったが、ラッキーなことに9時頃には晴れ間も。

 滞在していた「ゲイトウェイ」ホテルの朝食に「マサラ・ドーサ」をいただいた後、近くのマーケットエリアを「インドツアー2017」参加者全員で散策。

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 現地の一般家庭にある薄めのドーサ用鉄板(タワ)で焼いたようなイマイチさが、かえって印象的な「マサラ・ドーサ」。

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 エルナクラムの「ブロードウェイ」地区にあるマーケットエリアにはスパイスショップも少なくない。

 ランチに、コーチンでも最も活気あふれる大型商業施設とし有名な「ルルモール LULU MALL」内にあるレストラン「パラゴン PARAGON」を訪問した。

 ケーララ州北部のグルメタウン「カリカット」をベースに、ドバイなどでフードビジネスを成功させ、勇躍地元であるケーララ各地にも店舗を複数構える人気店だ。

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 前日の朝食、ランチ、ディナーとすでに3回食べているケーララならではのフィッシュカレー「ミーン・モイリー」。今回これまでの中で、最も私の好きな味だった。

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 これまたケーララならではの「マラバール・パローター」。織り込み生地にミーン・モイリーのココナッツ風味カレーソースが絡んで美味。

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 小タマネギのタマリンドペッパーカレー、「ウーリ・ティール」。今回のランチ中、最も美味という意見が目立った。

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 この日オーダーした料理の数々。

《このブログを書いているときのBGM》
JIMI HENDRIX『ELECTRIC LADYLAND』(1968)
18日が命日だった。
https://www.youtube.com/watch?v=TLV4_xaYynY

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