カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2019年06月

6月28日(金)、29日(土)

 東京、西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」の今月スケジュールのうち、諸般の事情で決めていなかった上記2日のメニューがようやく決定。以下はスケジュールサイトからの抜粋。

28日(Fri)
【本格インド料理 南インドのちょっと珍しいメニュー 11~14時】
1.チキン65
 スパイスの下味をつけた鶏肉を揚げ、さらに各種スパイス、しょうゆ(現地では「たまり」に似た「中国しょうゆ」をよく使います。今回は日本の濃い口しょうゆを使用)、東南アジアの「チリソース」(今回はカルディで入手できるタイ製チリソースを使用)などを煮込んだスパイシーなソースを絡めて仕上げる南インド発「インディアン・チャイニーズ」の代表的メニュー。

イメージ 1
 チキン65。なぜこのようなネーミングなのかは、諸説ある。

2.南インドのトマト・ライス
 生トマトやスパイスを煮詰めたソースで、白いご飯を混ぜて仕上げる「ミックスライス」の銘品。完熟トマトのおいしいこの時季、特におすすめです。
3.冷製ラッサム
 そのままスープとして飲んで美味。トマト・ライスや白いご飯にかけても、これまた美味。夏場にうれしい、テンパリング以外、加熱調理不要のスープカレーです。


29日(土)
【「スパイシーカフェ開業指南講座」 今、これが食べたい   11~17時】
1.アチャーリ・チキン
 インドのピックル(マンゴー、チリ、ライムなど)に使うスパイスオイルの手法を利用して、バツグンの風味に仕上げるチキン・カレー。最近、個人的にも最もおすすめなレシピの一品。
2.パイナップル・カレー
 南インド、ケララなどで有名な「フルーツ・カレー」のテクニックを用いた、ヘルシーカレー。
3.ワンギ・バト
 雑誌「料理通信」7月号のヴィーガン特集でも好評だった、ナスの混ぜご飯。

イメージ 2
 ワンギ・バト。

4.ゴーヤーのマサ―ラー・クートゥ
 野菜を挽き割り豆やココナッツと煮込むのがクートゥの基本ですが、そこにスパイスなどをたっぷり合わせ、仕上げます。日本では、あまり食べられないメニューだと思います。
5.インドの冷やしおしるこ 
 挽き割り豆やナッツのミルク煮込み(北インドでキール、南でパヤサム)デザートを食べやすくアレンジ。夏は冷やして美味なスイーツです。
6.インド式ソルティレモネード
「シカンジ」と呼ばれる、インド式レモン水ドリンクの簡易バージョン
★長時間レッスンにつき受講料は10.800円
★「スパイシーカフェ開業指南講座」の参加者→開業予定者はもちろん、開業とは関連なく料理のレパートリーを増やしたいという方まで、全国津々浦々からインドカレー好きが西荻窪に集まります。

 ということで、多くの皆さんのご参加お待ちする次第。
 よろしくお願いいたします。

《このブログを書いているときのBGM》
ザ・ローリング・ストーンズ『12×5』(1964年)
特にB面が好きだ。
https://www.youtube.com/watch?v=HAU38NnLxh4

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!

★個人サイト/~masala/ 『誰も知らないインドカレー』からも、「サザンスパイス」レッスンスケジュールや参加申込みは可能!





★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/ 

9月21~29毎年恒例の「インドツアー」、去年はインド最大の胃袋ともいえる「ムンバイ」のうまいもの巡りをメインに実施したが(おっと、よくよく見たら、さらに前年も含め、食事レポートが不完全のままだった。申し訳ない。少しずつ書き足そう)、今年はもともとファンの多い南インド中心。訪問地とその魅力を順にご紹介しよう。

★マンガロール
 南インド、カルナータカ州の港町。私は1980年代後半にはじめて訪れた。独特の料理スタイルで、インドのグルメたちの間では昔から評判が高い。
 まずは何といっても「マンガローリアン・シーフード」と呼ばれる海鮮料理が魅力的。魚、エビ、カニ、イカなどを各種スパイス、コカムやタマリンドの酸味、ココナッツの甘味を利かせて多彩に調理する。「バター・ガーリック・プローン」「バター・ガーリック・クラブ」などもイケる。
 肉や野菜のカレーなら、「ガッシ」と呼ばれるご当地カレーがおすすめ。やはりタマリンドの酸味とココナッツの甘味が活躍する。「ギー・ロースト」と呼ばれるマサ―ラー系メニューもはずせない。
 主食系では、コメをすりつぶした生地で作る「ニール・ドーサ」が有名。マンガロールのカレーによく合う。また「プンディ」というライスボールもこの地独特で、朝食などでよく見かける。

★クールグ
 南インド、カルナータカ州にある県の名称。「コダグ」とも呼ばれる。「インドのスコットランド」とも評される、風光明媚な避暑観光地であるとともに、独自の食文化で、世界のディープなインド料理ファンにその名を知られる(日本ではかなりマイナーだが)。
 何といっても「クールグ・パンディ・カレー(マサーラー)」と呼ばれるポーク・カレーが有名。ほかに、豚肉に内臓や豚耳などを足してスパイス炒めにした「パンディ・フライ」なども美味。
 インドの豚肉料理といえば、ゴアの「ポーク・ビンダルー」が、世界中のインド料理ファンに有名だろうが、ビンダルー同様、酢を使って調理する(コカムからつくる「カチャンプり」というご当地ビネガーが有名)、クールグのパンディ・カレーも、この先、日本でも興味を持つ人が増えるかもしれない。いち早く現地の味を体験して、損はないだろう。
 一方、ベジタリアン向けには、クールグの「たけのこカレー」は要チェック。たけのこを細かく刻み、ココナッツ、タマリンド、そして各種スパイスの入ったソースで煮込む。日本のたけのこでも再現できるので、来年の春を目指し、先に本場の味わいを体験するといいだろう。

★マイソール
 南インド、カルナータカ州南西部に位置する古都。かつて、この地を支配したマイソール王朝のつくりだした料理スタイルが現在も生きており、「マイソール・サンバル」「マイソール・ラッサム」など、この地ならではの美味が楽しめる。
 サンバルとコメを合わせて煮込む「サンバル・ライス」を独自の解釈で分解再構築した「ビシ・ベラ・バトBISI BELE BATH」や、日本人の味覚ではなかなか思いつかないであろうナスの混ぜご飯「ワンギ・バトVANGI BATH」など、コメを使った料理にも冴えが感じられるし、マトンやチキンなどノンベジ・アイテムにも魅力的な逸品が多い。
 スイーツ好きなら、ヒヨコ豆の粉末、ギー、砂糖でつくる「マイソール・パク」は絶対にハズセない。チェンナイの「クリシュナ・スイーツ」が、私のフェイバリットの一つだが、さすが本場には美味なマイソール・パクがたくさんある。

イメージ 1
 クリシュナ・スイーツのマイソール・パク。
★バンガロール
 南インド、カルナータカ州の州都。チェンナイとともに南インドを代表する大都市であり、チェンナイやマドゥライなどのタミル料理とはひと味異なる「カルナータカ料理」の中心地としても、その存在感はバツグンだ。
 大都市だけに、一流ホテルや高級レストランから家庭料理まで、バラエティに富んだおいしいメニューを旅行者も体験しやすい。今回も五つ星ホテルから家庭のキッチンまで、いろいろな所を訪問する予定。

 2016年の「インドツアー2016」でもバンガロールは訪れたが、このときとりわけ参加の皆さんに好評だったのが「シバジ・ミリタリー・ホテル」。ノンベジのローカルレストランだが、ビリヤニ、カレーほか、どれも美味で印象深かった。できれば、今回も来訪したい。

イメージ 2
 バンガロール、シバジのビリヤニ。

イメージ 3
 バンガロール、シバジのマトン・ペッパー・フライ。

★デリー
 実質、最終日の半日程度しか滞在しないが、最後のランチはここデリーで。となると、やはり〆は「カリム・ホテル」か。これまでも、連日の多食大食から胃袋が悲鳴を上げるかと思いきや、嬉々として食べまくるツアー参加の皆さんの姿を目撃し、この店の偉大さに感心したことが何度もある。今回も同じパターンか。

 ほかにも、おいしくためになる料理教室や外食店舗の厨房見学、マーケットやバザールの散策、スパイスをはじめとした珍しい食材、料理本、調理器具、Tシャツなどの買い出しなど、いろいろな企画が盛りだくさん。絶対にお得なツアーである。

 特に、迷っている方は、ぜひご参加すべき。よろしくお願いいたします。

 ツアー申し込み書請求・問い合わせは、
インダストラベル株式会社
担当:ミシュラ様
連絡先メール industokyo@indus-travel.com
090-8330-2002
101-0048
千代田区神田司町2-6 原ビル2階
TEL 03-6409-1982 FAX 03-6402-1983

申込書記入並びに申込金50000円支払いの上、下記にメールかFAXで申込みを
→6月3日締め切りとなっていますが、まだ間に合います。
→残金を7月31日までにお振込みください。

振込先
みずほ銀行 浜松町支店 普通 1608313 インダストラベル株式会社

《このブログを書いているときのBGM》
ドゥービー・ブラザース『キャプテン&ミー』(1973年)
 初期のドゥービーズ、カッコよかった。
https://www.youtube.com/watch?v=yk9G5COtOoc
 イントロのリフ一発で盛り上がる名曲

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!

★個人サイト/~masala/ 『誰も知らないインドカレー』からも、「サザンスパイス」レッスンスケジュールや参加申込みは可能!





★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/ 

今度の土曜日、クッキングスタジオ「サザンスパイス」で「インドの居酒屋」やります。


「インドの居酒屋」 6月15日 18時頃~22時頃

 渡辺玲のつくるインド料理を食べながら、飲み、語る。本場の味を堪能しつつ、勉強にもなるお得な食体験をお楽しみください。

『予定メニュー(仕入れの都合等で変更する可能性あり)』
1.自家製スプラウトのサラダ
2.魚のピックル
3.季節の野菜の南インド流バジ(ふんわりとした衣のスパイシーなフリッター風揚げ物)
4.エビとオニオン・パコラ(叩いたエビと赤タマネギ、ハーブ、スパイスなどのスパイシーなかき揚げ風
5.ミント、香菜、青唐辛子などの南インド式グリーン・チャツネ
6.南インド式生トマトのチャツネ
7.クルクリ・ビンディ(スパイシーな衣でオクラを揚げた北インド料理)
8.チキン65(スパイス風味の鶏唐揚げのチリソース風味仕上げ)
9.バジやパコラにかけても美味なサンバル(南インドの代表的カレーで、野菜入り豆カレーと訳される)
10.サンバル・ライス(サンバルとご飯を小鍋で煮込む「インドの雑炊」)
11.ラッサム(南インドを代表するベジタリアンスープカレー)
12.ラッサム・ライス(ラッサムとご飯をサッと煮合わせた「インドのリゾット」)
13.キュウリのパチャリ(南インド式野菜とヨーグルトの和え物。ラッサム・ライスやサンバル・ライスにかけたり、混ぜたりしても美味)
14.ウェルカム・ドリンク「シカンジ」(スパイス、ハーブ風味のソルティ・レモン・ウォーター)
15.食後のチャイ(今回は路上の名店タイプ。牛乳少なめ、茶葉多め)

イメージ 1
 エビとタマネギのパコラ

★5.400円(ビールとソフトドリンクは少し用意します。たくさん飲む方は、お手数ですが、ドリンク持参してください)
★通常のレッスンはありません
★お申し込みは通常のレッスンと同じく、「サザンスパイス」のサイトか、私の個人サイト「誰も知らないインドカレー」からどうぞ。

《このブログを書いているときのBGM》
ドアーズのデビュー盤(1967年)
 基本。
https://www.youtube.com/watch?v=Qi324ncQyRg

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!

★個人サイト/~masala/ 『誰も知らないインドカレー』からも、「サザンスパイス」レッスンスケジュールや参加申込みは可能!





★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/ 

6月6日

 数ある料理系・グルメ計雑誌の中でも、毎号独自の個性を放ち、印象深い『料理通信』の最新7月号は、本日6日発売。

 で、今回の特集が「肉好きも虜にする、みんなのヴィーガン」。

 これまで、ベジタリアン系雑誌などでは特集もあったが、一般書店でふつうに入手可能な料理雑誌で正面からヴィーガンを取り上げたのは、これが初めてではないだろうか。

 内容は想像以上に多彩で、イタリア、台湾、インドなど各国料理におけるヴィーガンの在り方から、ヴィーガンでおいしく調理するのは難しいであろうラーメンやそうめんのヴィーガンバージョン、そして酒の肴やスイーツまで多岐にわたり、掘り下げ方もそれぞれに深くマニアック。レシピは総計55も掲載されているようで、いずれもおいしそうだ。

イメージ 1
涼やかな表紙もイイ。

 私も、4ページをいただき、ヴィーガンインド料理のレシピを5品紹介。南インドのナスの混ぜご飯「ワンギ・バト」や、先日『LOVE INDIA 2019』でも披露した「ベジタブル・クルマ」など、いずれもおすすめだ。

イメージ 2
 写真は美しく、レイアウトもセンスのよさを感じさせる。

 今特集のタイトルにある「肉好きも虜にする」というワンフレーズ。これがあるとなしでは、説得力がまるで違うだろう。
 インドのベジタリアン料理もそうだが、肉好きが肉無しでも物足りなさなく満腹になれるのが、優れたヴィーガンメニューだと思う。
 
 インド料理やカレーファンはもとより、中国からアフリカ、南米まで、世界のエスニック料理に興味を持つ方なら、「買い」の一冊だと思う。
 少なくとも、ぜひ、本屋さんで手に取っていただきたい。

《このブログを書いているときのBGM》
キング・サニー・アデ『シンクロ・システム』(1984年)
 暑くなると聞きたくなるアフリカ音楽の名盤の1つ。
https://www.youtube.com/watch?v=wlPdmAlrJBw
 いい音楽は全然古くならない。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!

★個人サイト/~masala/ 『誰も知らないインドカレー』からも、「サザンスパイス」レッスンスケジュールや参加申込みは可能!





★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/ 

↑このページのトップヘ