カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2016年12月

12月18日15時~ 19時~

 本日、幡ヶ谷ジッカjiccaで開催される「ひとつのスパイスから料理が広がる スパイスセッション」の試食メニューが、以下のように決定した。

1.北インド、コルカタ(カルカッタ)風「ムグライ・チキン・カレー」
ムグライとはムガル料理のこと。揚げタマネギとヨーグルトがベースの宮廷料理の流れをくむレシピでつくるが、今回はスパイスの組み合わせがユニーク。

2.南インド、タミル式「ジャガイモとニンジンのマサラ」
代わって、南インドのベジタリアンメニュー。かつての修業時代に覚えた料理。

3.かんたん「ポーク・ビンダルー」
 本来、ホール・スパイスを挽いたマサラに漬け込んだ肉をマサラごと煮込むが、今回はパウダー・スパイスだけを使ってマリネし、煮込む。

4.ベンガル風「ダールカレー」
 どこがベンガル風かは、会場に来てのお楽しみ

5.「ターメリック・プラオ」
 プラオはスパイス風味の炊き込みご飯。風味づけに使うスパイスの組み合わせ方にご注目。ターメリックの黄色い色の出し方も現物で確認を。

 今回のテーマは「シナモン、クローブ、カルダモン」という3種類のスパイス。上記各メニューには、
それぞれ「シナモン、クローブ、カルダモン」のすべて、あるいは1~2種類のスパイスが入るのだが、どのスパイスがどの料理に使われるのか、ピタリと当てられれば、たいしたものだ。

 19時スタートの第2部は、まだ席が取れるようだ。当日申し込みもオーケーなので、まずは
http://southern-spice.wixsite.com/spicesession
 または、私の個人サイト『誰も知らないインドカレー』そして「クッキングスタジオ「サザンスパイス」のサイトにアクセスしていただきたい(アドレスは下記)。

 レシピつき特製テキストと試食のプレートがゲットできる。スパイスについての見識を深め、広げたい方には必須の機会だ。ぜひおいでください。

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 カルカッタ風ムグライ・チキン・カレーの一例

《このブログを書いているときのBGM》
STEPSON『STEPSON』(1974)
 最近の個人的ヘビロテナンバーワンなアルバム。
https://www.youtube.com/watch?v=U3okytFeaA4&t=490s
 全曲。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




★私の個人サイト『誰も知らないインドカレー』はコチラ

★レシピつき特製テキストと試食プレートも魅力な、隔月開催のトークライヴ「ひとつのスパイスから料理が広がる スパイスセッション」はコチラ

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12月17日

 本来、水をまったく使わずつくる、濃厚なマトンの北インド風炒め煮込みが「ブーナ・ゴーシュト(ゴーシュ)」

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 ブーナと呼ばれる「水で炒める」ような独特のグレービー濃縮調理が特徴。南インド料理では「チュッカ」「スッカ」「フライ」などと呼ばれるスペシャルな調理法だ。

 現地式の「ブーナ・ゴーシュ」を食べられる日本のインドレストランは案外少ない。

 いっそのこと、自分でつくれるようになれば素敵なことである。

 ということで、サザンスパイスでレッスンする。

 まだ席に余裕あり。ぜひどうぞ。

★クッキングスタジオ「サザンスパイス」12月のスケジュールはコチラ

《このブログを書いているときのBGM》
THE DOORS『MORRISON HOTEL』(1969)
 後期の傑作。
https://www.youtube.com/watch?v=kE32pvvaDT8
 1曲目のライヴテイク。

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11月某日

 さる親しい友人たちとの定期的な食の集まり「正しい舌の会」(命名者はたしか私だが、やたら自信たっぷりだな)。30回以上実施しているようだが、最近はもっぱら幡ヶ谷の中国料理名店「チャイナハウス 龍口酒家」でのうまいもの三昧に終始している。

 この店、夜はもっぱら「おまかせ」で楽しむのが基本。本場の薬膳中国料理に精通したオーナーシェフ石橋さんの手で、さまざまな美味が堪能できる。あらかじめ予算と、あれば希望を申し上げておけば、後は楽しい宴を満喫するだけだ。

 鶏のローストやクラゲの前菜、青菜と干しエビの炒めもの(この日は菜花)、プリプリのエビの炒めなどいただいてから登場したのは、この上なく分厚いフカヒレの姿煮込み。

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 高級食材だから心して食べるというのではなく、料理としての素晴らしさに箸が進む。シャキッと歯切れがよく、しかも観ての通りのボリューム。それだけでもスゴい上に、フカヒレに煮含められたスープの滋味深い味わいが何ともいえない余韻を残してくれる。感動の一皿。

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 続いて供されたのは「スッポンのレバーと黄ニラ炒めもの」。要するに「スッポンのレバニラ」である。分厚いフカヒレに次いで、何というぜいたく。で、風味は濃くクセのないスッポンの肝が、黄ニラの味わいとバツグンの相性で、これまた忘れられない逸品に。

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 中味が何かよくわからなかったが、とにかく深い味わいに感動したスープ。この店のスープには、いつも感激させられる。

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 肉がたっぷりの焼売。こういうベタなアイテムがバッチリおいしいのも、うれしいところ。

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 アオヤギとアスパラの炒めもの。アオヤギを炒めたものは初めていただいたが、こんなに美味とは知らなかった。

 締めはクロレラ入りオリジナル麺「里麺リーメン」で。

 今回もまた満腹で満足。ごちそうさまでした。

《このブログを書いているときのBGM》
BEDLAM『BEDLAM』(1973)
 コージー・バウエルが元プロコル・ハルムのギター、デイヴ・ボールらと結成した渋いヘビーブルースロックバンドの唯一のアルバムで、プロデュースはフェリックス・パパラルディ。
https://www.youtube.com/watch?v=aEDp18ePozI

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11月12・13日

 私が住み、クッキングスタジオ「サザンスパイス」もある地元、西荻窪。ナチュラルで美味な食材や役に立つ生活道具を販売、ときにイートインの食事もでき、さらにギャラリーでもあるという欲張りな店「サンロクヨン364」で、鴨川にある、これまたナチュラルで美味なのカレーが食べられるとあって、仕事の合間を縫って、伺ってみた。

 調理を担当するのは畑中亨さんと美亜子さんご夫妻。ふだんは千葉県鴨川で「うつわや草SO」 「カフェ草SO」という2つの店を切り盛りしつつ、農業にも取り組んでいる。たいへんなことが多々あるのは重々承知しているが、東京暮らしのこちらからすれば、やっぱり何ともうらやましいと思わせるライフスタイルを実践しているわけだ。

 もともと畑中さんご家族は東京で生活。かつて、亨さんは何度も「サザンスパイス」に来ては、熱心にレッスンを受けていた。聞けば、雑誌等のデザイナーで「ダンチュウdancyu誌」も手掛けているとのこと。そんなこともあり、おふたりの活動にはいつも興味津々なのである。

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 この日、いただいたカレー。ココナッツ風味の南インドグレービーに野菜やヒヨコ豆などが入っている。酸味と甘味のバランスが絶妙なグレービー自体が美味なのに加え、フレッシュな食感を維持しつつ、カレーソースのうまみもしっかり吸い込んだ野菜(鴨川の自家製、あるいは近隣農家の皆さんのもの)の扱いがバツグン。素晴らしい一品に仕上がっていた。

 素晴らしいカレーに合わせるご飯が、これまた極上でマイった。自家製有機無農薬の「プリンセス・サリー」である。インディカ米とジャポニカ米の掛け合わせだが、南インドの「ジーラガ・サンバ・ライス」のように小粒で香り高く、その食味に唸った。これまでも、日本各地でプリンセス・サリーをつくる方がいて、食べさせていただいたが、中でも最上な仕上がりのひとつだと思う。この米を使ったビリヤニにもトライしたくなった。

 地元のサツマイモでつくったサブジも、やさしさあふれる美味。そして写真右奥、別皿に盛られた、柿の梅酢漬け、自家製のゆで落花生など各種副菜の素朴で奥深い味わいにも、大いに惹かれた。

 締めのチャイもおいしく、大満足。
 つくり手と食べ手の顔が見える関係のオーガニックなベジタリアン料理、やっぱり最高だと再認識した。

《このブログを書いているときのBGM》
THE ROLLING STONES『LET IT BLEED』(1969)
 新譜もイイが、やっぱり60~70年代前半のストーンズが好きだ。
https://www.youtube.com/watch?v=R3rnxQBizoU
 インパクトからすれば「史上最強のA面1曲目」の1つだろう(双璧なのはツェッペリン4枚目の「BLACK DOG」)。

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9月21日

 前回の続き。

「シバジ・レストラン」で供されるビリヤニは、バンガロールならではの「ドンネ・ビリヤニDONNE BIRYANI」という独自のスタイル。

 主な特徴は
◎ビリヤニ用の米として有名な「バスマティ・ライス」は使用せず、「ジーラガ・サンバ・ライスJEERAGA SAMBA RICE」と呼ばれる、より粒の小さな高級インディカ米を使用。
◎重ね蒸しではなく、ボイル式。
◎肉はヨーグルトなどでマリネ。
◎カレーはヨーグルトベース。香菜、青唐辛子などをすりつぶした「グリーン・マサラ」などと呼ばれるペーストを使用。
◎レストランなどでは、パームヤシでつくられたカップ状の器「ドンネ」に入れて、供される。
 といったところ。
 
 こうした結果、ライス全体にスパイスやハーブ、肉のダシの利いた独特の風味が行き渡り、デリーやハイデラバードのビリヤニとは一味違ったおいしさなのだ。

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 マトン・ビリヤニ。ドンネに入ったビジュアルがまずは印象的。ライスがブラウン、黄色、白のマーブルカラーになっていないのは、重ね蒸しではないから。黄緑がかった色味が印象的で、いくらでも食べられそうなおいしさだった。

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 こちらはチキンのビリヤニ。マトンとほぼ同じ仕様で、どちらも美味だった。

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 ラッキーにも厨房も見せていただいたが、上下からガンガンに火の起きた炭でじっくり炊き上げるビリヤニの大鍋が、とにかくエキサイティングだった。

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 骨つきチキンカレーらしきものをボイルする大鍋。写真ではわかりにくいが、グラグラボコボコの超強火で調理していたのには、少しばかり驚いた。

 今回のツアーでもハイライトの1つというべき名店。皆さん大いに堪能したようだ。

《このブログを書いているときのBGM》
STEPSON『STEPSON』(1974)
 アルバム1枚で解散。カッコいいのに残念だ。
https://www.youtube.com/watch?v=_UmhrqL1JSg
 ジャケットもイイ。

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