カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2014年04月

4月29日(火曜日 祝日)12時~ 18時~

 毎月定例で実施している「ヤミーズディッシュのアジアンクッキングクラス 」。第2回目の今回は、場所を自由が丘にある伊藤忍さんのベトナム料理スタジオ「AN COM アン・コム」に移しての開催。

 毎回、テーマ食材を決めて、ひとりずつ特別メニューをデモ・レッスン。今回のお題はインド料理にはなじみの薄い「レモングラス」。

<メニュー> 

【タイ料理 担当・長澤恵】
★手羽先とハーブたっぷりの唐揚げ
(ガイトードサムンプライ)
手羽先は食べやすくカットし、叩いたレモングラス、バイマクルーで漬け込んだ香り高い唐揚げ。
手羽先はカラリ、ハーブはサクッサクに仕上げます。

【ベトナム料理 担当・伊藤忍】
★牛肉のレモングラスチリ炒め
(ボー サオ サー オット)
牛肉をたっぷりのレモングラス、赤唐辛子、ターメリックの風味で炒めます。仕上げにココナッツミルクを加えコクをプラス。
爽やかながらもスパイシー、白いご飯が進むおかずです。

 タイやベトナムのハーブとして有名なレモングラスは、例えば柑橘系な香りのするコリアンダー、インドカレーに欠かせないトマトなどと相性がイイ。

 そうした性質を利用して、今回、私が提案したのは「レモングラスとコブミカン入り南インド風フィッシュカレー」。本邦初公開だ(ネットには北インド風と書いたが、直前になり、南インド風に変えた)。

 レモングラスやコブミカンの清涼感あふれる香りはシーフードにピッタリ。しかもうまく使えば、インドのスパイスの芳香とぶつからず、むしろお互いを高め合う。

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 タマネギ、トマト、スパイス類のオーソドクスなカレーソースにレモングラスとコブミカンをプラス。鍋の中でインドとタイ、ベトナムの風が吹き抜ける。

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 メカジキの切り身と「仕上げのスパイス」として「サンバル・パウダー」を加えたところ。カレー全体の香りはもちろん、ソースの色や濃度にも変化が現れた。

 南インド料理の熱心なファンなら、フィッシュカレーにサンバル・パウダーを入れたことに驚いただろう。しかし、このレシピには確かに合うのである。

 うまくできたようで、タイ・ベトナムのメニューともども好評だった。


★次回の「ヤミーズディッシュのアジアンクッキングクラス 」は5月24日土曜日開催。
 場所はクッキングスタジオ「サザンスパイス」JR西荻窪駅徒歩7分。

メニューや申し込み方法など詳細はコチラ
http://yummysdish.exblog.jp/22473169/

《このブログを書いているときのBGM》
MOTT THE HOOPLE『LIVE』(1974)
 30周年記念のスペシャル・エディションCD2枚組。
 ほめ言葉なのだが、どこか胡散臭い、独特の世界観あふれる音が全開。
https://www.youtube.com/watch?v=4MyJHh451Y4

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へどうぞ!


4月某日

 インド、特に南インドのケララやタミルあたりに行くと、道端や田畑の周囲にレモングラスが元気よく生えていたりする。そのわりに食用にされることはまれで、薬用や香料的に用いられるらしい。

 一方レモングラスはタイやベトナム料理の常連、メニューも豊富だ。

 東南アジア(タイやベトナムなど)と南アジア(インドなど)では、ずいぶんとその活用法に差のあるレモングラスだが、私なりのインド料理に仕立ててみると、これがかなりおいしいのだ。

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 実は以前よりレモングラスやコブミカンの風味を生かしたインド料理のレパートリーは持っている。
 これは、トマトベースのソースにレモングラスとコブミカンの爽やかな風味をプラスして仕上げたフィッシュカレー。
 魚はこの日、東日本で一般的なメカジキにしたが、この時期タイやスズキもウマい。
 
 ココナッツやタマリンドは不使用だが、南インド風の調理術を用い、味わいも南インド、それもタミルのココナッツを使わないフィッシュカレーのスタイル。

 レモングラスとコブミカンの香りを生かすため、カレー・リーフは不使用。

 代わりに、南インドを代表する野菜入り豆カレー「サンバル」の風味づけにぴったりな「サンバル・パウダー」を加えた。

 ふつう、魚のカレーにベジタリアン向けなサンバル・パウダーを入れることはない(本場にはチキンやマトンのサンバルもあるが)。しかし、そこにレモングラスなどが入るとなれば、話は別。入れることで俄然美味になる。

 このカレー、明日29日、自由が丘にあるベトナム料理研究家、伊藤忍さんのスタジオで行われる「ヤミーズディッシュのアジアンクッキングクラス」で本邦初披露の予定(ブログには「北インド風のソース」とあるが、南インド流に変更した)。

 乞うご期待である。

《このブログを書いているときのBGM》
ROXY MUSIC『AVALON』(1982)
 実質的なラストアルバム。内容はもちろん、音質も素晴らしい。
https://www.youtube.com/watch?v=sPt8EvpZWF8
「INDIA」というタイトルのインストも収録。どこか全体にインドぽいけだるさに満ちたアルバムだ。

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★アジアン料理ユニット『ヤミーズディッシュ』のブログ
http://yummysdish.exblog.jp/

4月26日土曜日 27日日曜日
【スパイシーカフェ開業指南講座】 
《鶏を使ったちょっと珍しい料理をメインに 11時~17時》
http://www5e.biglobe.ne.jp/~masala/southern%20spice%20cooking%20class%20april%202014.html

1.チキン65
ついに登場。ミステリアスなネーミングの南インド風チキンの揚げ炒め。揚げるだけのレシピもありますが、今回はその後、特製マサラソースで炒めます。
イメージ 1

2.手羽元のヨーグルト漬け込みカレー
ヨーグルトベースのマリネに漬け込んだチキンを煮込む、デリーやカルカッタのイスラーム風カレー。

3.南インドの砂肝カレー
じっくり煮込んで、ホタテのように軟らかになった砂肝に仰天する南インドのカレー。

4.レモン・ラッサム
サッパリとして、体にもいい南インドのスープカレー。

5.レモン・ライス
レモン風味の黄色い混ぜご飯。南インド料理の定番。

6.チャナ・スンダル
ヒヨコ豆の南インド式スパイシーな温サラダ風炒め。

★食後においしいチャイもおつけします。
★レッスン料は10000円プラス消費税。

26日2名様
27日3名様
追加で席を確保。
ヤミーズディッシュのアジアンクッキングクラス同様、定員12名なので狭いが、しばらく勘弁いただく。

よかったらどうぞ。

★申し込みは「サザンスパイス」のサイトからどうぞ。
http://southern-spice.com/lesson.html

《このブログを書いているときのBGM》
MC5『HI TIME』(1971)
 私が最も影響を受けたバンドの1つ。
https://www.youtube.com/watch?v=JFnkSCdpdmg
 スタジオライヴ。いきなり放送禁止のひとことをシャウト。

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http://yummysdish.exblog.jp/

 2014年、今年のカレーのトレンドを個人的に勝手に予測すると「ビリヤニ」そして「ビンダルー」になる。

 どちらも、料理教室の生徒さんなど、私の周囲では確実に「キテいる」メニューであり、より広域な広がりも時間の問題かと思われる。

 ビンダルーのことは別に述べるとして、「インド式カレーの炊き込みご飯」であるビリヤニ、これをうまく自作するには、適切な組み合わせと量にセットした「ビリヤニ用マサラ→ビリヤニ用スパイス」が必要になる。

 私の場合、
・タマネギを炒める際に入れるカルダモン、ビッグ・カルダモン、シナモン・スティック、メース、クローブ、ブラック・ペパーといった《ホール・スパイス》
・米をゆでるとき、湯に入れて香りをつけるクローブ、ベイリーフなど《ホール・スパイス》
・ビリヤニ用カレーをつくる際のターメリック、カイエン・ペパー、コリアンダー、ガラム・マサラといった《パウダー・スパイス》
・カレーとご飯を蒸して仕上げる際のサフラン
 などを、ビリヤニづくりのマサラ(スパイス)として準備し、調理工程に従い、入れていく。

 このように個別のスパイスを集めてビリヤニをつくるほか、あらかじめ適切な配合にして売られている「ビリヤニ・マサラ」を活用する人は、インドにも少なくない。

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 日本で最も手に入れやすい「ビリヤニ用マサラ」は北インドMDH社製。「ハイデラバード風」とはあるが、実際には、そんなスペシャルなモノではないと思う。

 この「ビリヤニ用マサラ」、パッケージの裏面にあるレシピや自己流で使うと、たいてい失敗する。なかなか使いこなすのが難しいのだ。

 私も、たまにではあるが、この「MDH社製ビリヤニ・マサラ」でビリヤニをつくることがある。慣れてしまえば、あれこれスパイスをそろえる必要もなく、かんたんにおいしいビリヤニができて便利だが、おそらく、通常の日本人にはちょっと手ごわいはず。

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 何せ、中味がこんな状態。完全なホール・スパイスでもなければ、完全なパウダー・スパイスでもないのだ。

 私なら、バスマティ・ライス3合に対して、このビリヤニ用マサラだけを大さじ2使うことで、おいしいビリヤニをつくることができる。もちろん、ほかのホール・スパイスやパウダー・スパイスはいっさい使わないという条件でだ。

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 MDHのビリヤニ・マサラとサフランだけでつくったチキン・ビリヤニ。味はバッチリだ。

 そんな風に手軽においしくビリヤニをつくるコツを学びたいなら、今度の金曜日のクッキングスタジオ「サザンスパイス」でのレッスンがおすすめだ。

4月25日のレッスン
【ビリヤニ講座 その7 11~15時】
1.MDHの「ビリヤニ・マサラ」でつくるチキン・ビリヤニ
日本で最も手に入れやすい「ビリヤニ用スパイスミックス」の攻略法を伝授。
2.ライタ
ビリヤニのつけあわせに欠かせない野菜とヨーグルトのあえもの。
3.レンズ豆のスープ
ベジタリアン仕様のインド式挽き割り豆スープ。

★申し込みは「サザンスパイス」のサイトからどうぞ。
http://southern-spice.com/lesson.html

《このブログを書いているときのBGM》
THE STOOGES『RAW POWER』(1973)
 イギー・ポップ師の誕生日(20日)を祝って。歴史的名盤だ。
https://www.youtube.com/watch?v=EDNzQ3CXspU
 A面1曲目。

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へどうぞ!



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http://yummysdish.exblog.jp/

4月23日水曜日

 都内西荻窪にあるクッキングスタジオ「サザンスパイス」からのお知らせだ。

【本格インド料理 南インドのシーフードカレー 19~22時】
1.ゴア風フィッシュカレー
酸味と甘味、辛味のバランスが絶妙なシーフードカレー。
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 明日はメカジキかスズキでつくる予定。ココナッツ・ミルクを使用するが、辛さと酸味のバランスが決め手。

2.鮭のそぼろ風カレー
現地ではサメでつくる、ほぐし身のスパイス炒めカレー。もちろん鮭でつくっても美味です。
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3.トマトのパチャリ
南インド風トマトとヨーグルトの和えもの。


★申し込みは「サザンスパイス」のサイトからどうぞ。
http://southern-spice.com/lesson.html
 また、2回目以降の方は直接私にメールしてオーケーです。

《このブログを書いているときのBGM》
THE JAMES GANG『MIAMI』(1974)
 トミー・ボーリンがギター。スリリングでときにファンク、とにかくカッコいい作品に仕上がっている。
https://www.youtube.com/watch?v=rOsIR98G0hE
 当時のライヴ映像。イイ音出している。

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