カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2009年10月

10月某日

 9月に都内某所で行われた「カレー・ナイト」の様子が、大先輩である編集ライター、立石敏雄さんのブログに掲載されていたので、ご報告いたしますね。私の料理をグルメな大御所や気鋭の皆さんが食べつつ、飲むという企画でした。


 もともと、BS朝日でオンエアされていた「亜細亜見聞録」という名番組に、ナビゲーター兼プロデューサーの石川次郎さん(あの「ブルータス」や「ガリバー」の創刊編集長。インドへの造詣も深いスーパーエディターですね)に誘っていただいたのが、ご縁のはじまり。

 私の放映分は、首都デリーの美味しいもの巡りともいうべき内容。日本人では私以外食べたことのなかったであろう「ヌーラさんのナハリ」(ナハリは、牛のスネや髄の煮込みイスラームカレーです)という超ディープなスポットをハイライトに(当然、テレビで紹介されたのは本邦初)、「カリム・ホテル」「パラーター・ワリガリ」といったデリーの誇るおいしい店やおいしいグルメエリアに次郎さんをお連れしたり、ご一緒にヒンドゥーとイスラーム双方の家庭料理の特徴を比較しながらご紹介するなど、ものすごくレベルの高い番組に仕上がりました。
 
 今では他の国の番組出演者の皆さんをはじめ、各界のスゴい方々と定期的に集まっては、ご飯を食べ、お酒を飲む仲間に入れてもらっています。これまでも、発酵白菜漬物の中国鍋、超高級フカヒレ、ウルトラ・ビンテージ・ラムの飲み比べ、内蔵料理の饗宴、正調ベトナム料理の夕べなど、激ウマ料理の数々に感動してきました。

 この夜は、私が皆さんを感動させなければいけない晩でした。結果は立石さんのブログを御覧の通り。ホッと胸をなでおろしてからいだいた、バランタインのオールドで作ったハイボールがおいしかったです。

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 これがナハリのお店。このディープな場所でロケとは…。自分でも、よく実現したなあ、と感激しました。

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 ナハリとカルミ・ローティ。ナハリは脂ギトギトですが、これがまた最高にウマいのです。ローティは丸いナーン。上にギーを塗ったりしないのがポイント。ナハリの脂をこれで吸い取り、ぬぐいとりながら食べると、至福でした。

《このブログを書いているときのBGM》
デラニー・アンド・ボニー『モーテル・ショット』(1971年 CD)
元祖スワンプな白人R&B夫婦デュオのアンプラグド・セッション・アルバム。やっぱりデュエイン・オールマン参加のテイクがバツグンのカッコよさです。こういう音楽、今はなかなかありませんね。

 このブログの同じ書庫のちょっと前の記事に「カレー作りに最も欠かせないのはターメリック、カイエン・ペパー(赤唐辛子粉)、クミン・シード」と書きましたが、しつこく同じようなことを申し上げます。

 サザンスパイスの料理教室でも
「これからカレーをスパイスから手作りしたいと思う初心者は、一体どのスパイスからそろえればいいのか?」
 といった内容のご質問をよく受けます。

 そのとき、私が繰り返し申し上げているのが、前の発言と同じく
①ターメリックのパウダー
②カイエン・ペパー
③クミン・シード(クミンのパウダーではなく、シードつまりは種の方)
 から、まずはそろえてくださいねということです。

 もっといえば、「コリアンダー・パウダー」でも「ガラム・マサラ」でもないところがミソですね。

 クミン・シードのインパクトはグレービー(カレーソースのことです)たっぷりなカレーはもちろん、サブジやポリヤル、ローストといったスパイシーな香味炒め、カバーブなどの挽き肉料理、サラダ、チャットと呼ばれるスナック系不思議料理など、いろいろな料理で発揮されます。

 こうした幅広い使いこなしは、実際、コリアンダーやガラム・マサラでは到底うまくフォローできません。

 特に最低なのは、何でもガラム・マサラを入れること。風味が全部いっしょになりかねません。

 その点、クミン・シードの場合、素材が異なると、同じクミン・シード使用のレシピでも味わいが異なるのです。これは見逃せませんよ。

 というわけで、スパイス初心者の皆さん、ぜひクミン・シードをお宅の台所に常備してくださいね。

☆クッキングスタジオ「サザンスパイス」でも、11月にクミン・シードの多彩な使いこなしをテーマにした講習を実施します。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~masala/southern%20spice%20cooking%20class%20nov%2009.html

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 インドの首都デリーにある人気店「モティ・マハル・デラックス」の「ジ―ラ・アールー」(ジャガイモのクミン炒め)。クミン・シードがバッチリ利いていましたよ。

《このブログを書いているときのBGM》
ジョニー・オーティス・ショウ『ライヴ・アット・モンタレー』(1993年のCD)
録音は1970年、カリフォルニアのモンタレーでのジャンプ系ブルースやイナタいR&Bのスター多数出演ライヴ(疑似のニセモノ多数?)。ジョー・ターナーやクリーンヘッド・ビンソン、アイヴォリー・ジョー・ハンター、エスター・フィリップス、ピー・ウィー・クレイトンら大御所のパックで、コチョコチョ頑張るシュギー・オーティスのギターも10代とは思えません。

 関西在住の皆様と、初めての料理教室が実現されます!

・場所は、日本一インド濃度の高い街ともいわれる神戸(個人的にも、例えば都内の西葛西よりは、はるかにインドの方々が昔から大勢いる気がします)

・メニューは地元の皆さんからのリクエストにより
「南インドのチキンカレー」→ココナッツ・ミルクを利かせ、ご飯に合う風味豊かな骨付きチキンの炒め煮込みカレー。最大のコツは煮る前に炒めることです。

「サトイモの南インド式香味炒め」→サトイモではインドでも大人気の野菜の一つ。ゆでるか蒸してから皮をむき、スパイスを絡めるようにして炒めます。おかずにも、酒の肴にもピッタリ。

「トマトライス」→炒めて煮詰めた生のトマトの混ぜご飯です。南インドの有名なメニュー。

「レモンラッサム」→ダールを煮ておきすればすぐにできる、簡単で奥深い味わいの南インド式スープカレー。

「チャイ」→おいしくするコツをキッチリと伝授いたしますよ。
 といった内容になります。


 さらに、教室の後、神戸の誇る一流ベンガル・インド料理店「ショナルパ」で懇親会も開催! 
 都内のインド料理店とは一線を画す、個性なおいしさと優れたムード、サービスのお店ですね。こちらも楽しみです。
http://www.kcc.zaq.ne.jp/sonarupa/top.html

 古いお話で恐縮ですが、私、1967~74年、兵庫県の尼崎と西宮に住んでいました。
 ビートルズやローリング・ストーンズ、Tレックス、デビッド・ボウイといったロックを聴きだしたのも、お好み焼きやたこ焼き、うどんから、ふぐやすきやきまで、「うまいもん」の味覚形成の基礎ができたのもこの頃でした。阪急梅田の「インデアンカレー」を通じ、カレーの美味しさに目覚めたのも、この関西在住時でした。

 そんなわけで、私自身もたいへん楽しみにしております。
 関西の皆さん、よろしくお願いいたします!

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 南インドのチキンカレーです。

《このブログを書いているときのBGM》
リトル・ウォルターのチェス・レーベル全曲集CD5枚組
モダン・ブルース界の天才ハーモニカ・プレイヤーの膨大なアンソロジー。1950~67年のレコーディングですが、常にパワフルでノリノリです。

 10月31日(土)、11月1日(日)の「チキン・ラッサム」(『カレー大全 カレー伝道師の160話』でもご紹介した南インドのチキンスープカレー。さわやかなコクとうま味が食欲をそそりますよ)をメインとした講習、お席があります。

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 麺やご飯を入れてもバツグンに美味しい、珍しいインドのスープカレーです。

 ぜひ、この機会にいかがですか?
 ご来場、お待ちしております。

《このブログを書いているときのBGM》
70年代初期に活躍したアメリカン・ハード・ブルース・ロックの重鎮、カクタスのベストCD
80年代にヤクの密売人として死んだボーカルのラスティ・デイの、ライフスタイルそのままのエグい歌い回しが、何ともいいです。ギターのジム・マッカーティもいいプレイを随所で聴かせますね。

10月某日

 トマトとココナッツ・ミルク、そしてカシューナッツのペーストを隠し味にした南インド流のチキンキーマカレー、南インドのカレー・リーフ入りダール(挽き割り豆のカレー)、そしてニンジンとグリンピースのポリヤル(南インド式野菜の香味炒め)のプレートです。

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 キーマですが、実はインドではマトンが普通。本来、チキンはたいへん珍しいのです。今回はココナッツ・ミルクのコクや香りがチキン挽き肉の風味をうまく引き出し、クセを抑えています。

 クッキングスタジオ「サザンスパイス」でもお出ししています。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~masala/

《このブログを書いているときのBGM》
ライ・クーダー『パラダイス・アンド・ランチ』(1974年)
4作目にして、初期の作品では私の最も好きなものの1枚。すでにこのあたりから、ワールドミュージックぽいノリが見て取れます。必聴!
http://www.youtube.com/watch?v=h5y3KdvdXNw

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