カレー&スパイス伝道師ブログ 2

インド&スパイス料理家、渡辺玲のブログ。2019年9月4日、ヤフーブログから移行。

2007年09月

 ウプマというのは、セモリナ粉、バミセリ、押し米などを使った炒め蒸し煮系の南インド軽食のこと。 いわゆる「ティファンtiffin」と呼ばれる軽い食事のひとつである。

 ウプマのレシピは私の本、あるいは私のサイトなどで見ることができる。

 インド舞踊家シャイラジャ女史も日本滞在中、こんなめずらしいウプマを作ってくれた。
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 これは食パンのウプマ。あらかじめ焼いたトーストパンをさらにスパイス類で炒めた「パン炒め」だ。スパイシーなチャーハンがあるのだから、こんなメニューがあってもおかしくはないはずだが、それにしてもユニークではある。本場の南インド料理の奥深さを物語る一品といえよう。

《このブログを書いているときのBGM》
ロジャー・ティルソン『ロジャー・ティルソンズ・アルバム』(1971年)。私の尊敬するジェシ・エド・ディヴィス先生もプロデュース兼バンマスで参加。「荒野の小松政夫」と異名をとるジャケット写真も秀逸だ。

 来日中のインド舞踊家、シャイラジャ女史の料理から、今回はエッグ・カレーをご紹介。

 日本のインド料理店でエッグ・カレーをメニューに載せているところは案外少ない。タマゴという素材が日本ではあまりにありふれており、特別な感じのカレーに映らないからか。

 多くのインド庶民にとってエッグ・カレーはちょっとしたごちそうだ。だから気合を入れて作る。食堂でもエッグ・カレーは人気アイテムのひとつである。

カレーな薬膳』でもエッグ・カレーのレシピは紹介済み。南インドのマイルドな仕上がりの一品だ。

 しかし、今回のシャイラジャさんのは、私の紹介したものとは別もの。
 刻んだタマネギがたっぷりで汁気も少ない。エッグ・カレーというよりはエッグ・マサラというムードだ。その上、冷蔵庫にあったしめじまで入っている。
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 オニオン・グレービーの味わいが絶妙な、いかにも南インドの家庭料理という風情の美味。タマゴを崩しながら食べるのが本場式である。この日はご飯ではなく、チャパティを焼いた。

《このブログを書いているときのBGM》
 山口富士夫『ひまつぶし』(1974年)。いろいろな意味で日本に希少な筋金入りのロックンローラーの名盤。村八分よりさらに幅広い音楽性が心地よい。

 シャイラジャ女史によるお手軽料理。前回のキーラ・ダールとともに作ってくれたのが、オクラの炒めもの。

 オクラはたしかアフリカ原産だったと思うが、インドでたいへんポピュラーな野菜のひとつ。汁気のあるカレーから炒めもの、ヨーグルトとの和えもの、果ては詰めものをした揚げものやカリカリのチップスなど、さまざまな調理法が楽しめる。

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 タマネギ、トマトなどとサッと炒めた南インドの香味炒め。いわゆるポリヤルとはちょっと異なる仕上がりとなっている。スパイスを用いつつ、素材の風味も大事にしたシンプルな家庭料理の典型だ。

《このブログを書いているときのBGM》
 イギリスのスティッフ・レーベルからデビューした、アメリカのトリオ、ダーティ・ルックスのデビュー盤(1980年)。いわゆるパワー・ポップな音創りのニューウェイブ・バンドで、今聴いてもバツグンにカッコいい。スティッフならではの隠れ名盤だと思う。
 

 身内ネタだが、JR中央線武蔵境駅近くの「武蔵野スイングホール」で昨日開催された「ジャスミンの夜 Vol10」が盛況の内に無事終了した。

 当ブログや私のサイトをご覧いただき、会場に足をお運びいただいた皆さん、どうもありがとうございました。
 と、出演者に代わってお礼を申し上げる次第。
 
 クチプディバラナティアムという南インド古典舞踊における若手の第一人者、シャイラジャ女史を南インド、チェンナイより迎え、会場には大いにインドの風が吹いた(ちなみにご本人は拙宅に滞在中。彼女が作る本場の南インド料理レポートについては当ブログ「本場インドの味わい」をご覧いただきたい)。

 カミさんのブログにここ数日の公演にまつわるあれこれがレポートされている。
 これまた身内ながらおもしろいので、ぜひご覧ください。

9月30日の阿佐ヶ谷料理教室ですが、お席にまだ余裕がございます。
ふるってご参加ください。
ご連絡、お待ちしております。


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 今回のメニューに入っている「マラバール・シュリンプ・カレー」の完成予想図

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